結合双生児として生まれた姉妹は、生後間もなく非常にハイリスクな分離手術が行われ、成功に至った。その後、20年という人生を歩んでいる姉妹がいると、『Daily Star UK』など海外メディアが報じている。
■結合双生児として誕生
イーマン・モワットさん(20)とサンチャ・モワットさん(20)という双子の姉妹は、予定日より4ヶ月早かった2001年9月13日に、背骨の付け根からつながった20万分の1の確率で生まれる結合双生児として、この世に生を受けた。
結合した状態のまま生後3ヶ月を迎え、合わせて約4.5キロほどの体重になった頃、イギリスのBirmingham Children’s Hospital(バーミンガム子供病院)で分離手術が行われた。世界でもそれまで2例しかなく、成功の確率は5~25%という非常にリスクの高い手術だったという。
■手術後も続く奇跡
分離手術は無事に成功し、イーマンさんとサンチャさんは、医師の予想をはるかに超えた20年という長い人生を送ることができている。
しかし現在でも合併症などに苦しみ、お互いに体がくっついていた側が弱く、片方の足が短いという。そのため、二人とも松葉づえを使い、イーマンさんは車いすが必要な時もあるそうだ。
それでもイーマンさんはメディアの取材に対し、「私たちが歩けたこと自体を人は奇跡と呼びましたし、さまざまなな手術を受け今でも病院に通ってはいるものの、ここまでこれたことが素晴らしいと思います」と語っている。
■20年の人生に感謝
イーマンさんはさらに「いい日もあれば悪い日もあるけど、障害を持っていてもやりたい仕事をして、良い人生を送ることができることをお見せして、皆さんの励みになればいいと思います」とも語った。
二人は分離手術や20年間にわたる献身的な医療への感謝とお返しとして、1万ポンド(日本円で約150万円)を目標にバーミンガム子供病院への寄付を募る予定だ。生後わずか3ヶ月で分離された姉妹は、今でも結合していた時と同じ姿勢で一緒に寝るのが心地よいと感じるという。
(文/しらべぇ編集部・原田パラン)
提供元・Sirabee
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