死後の世界を目撃するとその後の人生はどうなるのか。落雷と手術によって臨死体験を強いられた男性は、垣間見えた死後の世界から得られた新たなビジョンでその後の人生を大きく変えたのだ――。
■死後の世界では自分が人にしたことを味わう
1994年に出版された『Saved By The Light』(邦訳『「死後の世界」を知れば、人生が輝き始める』2015年刊)で著者のダニオン・ブリンクリー氏は死後の世界について詳しく説明している。
手術中に臨死体験をしたケースでは、彼は「自分の体を離れて」周りで何が起こっているかを観察したと語る。彼は看護師の隣に立ち、看護師が自分の心臓を蘇生させる一部始終をじっくりと目撃した。この体験の間は不思議なほど落ち着いていて、その後に蘇生した自分の身体に戻ったことも覚えているということだ。
彼はこのような体外離脱の間、もうこの世界に積極的に関わっていない感覚になると説明している。代わりに観察者に徹することになり、身の回りをつぶさに観察することになるのだ。ブリンクリー氏は体外離脱を何度も経験し、今では慣れているという。
体外離脱のほかにも臨死体験ではいわゆる「パノラマライフレビュー」を経験すると彼は説明している。これは自分の人生全体が360度の視野で目の前に映し出されることで、まるで自分の親友の視点から自分を見ているかのようで、偏見なく自分の行動を見ることができるということだ。
このパノラマライフレビューの間、自分の人生を見るだけでなく、これまで出会ったすべての人の身になって自分がしたことを体験するのだという。つまり誰かを傷つけた場合は、その人の傷の痛みを感じ、誰かを幸せにした場合は、その人の喜びを感じるのだ。この経験は、自分の行動が他の人に与えた影響を理解するのに役立ち、自分の行いに対する強烈な教訓となったのである。
ブリンクリー氏が強調する重要なポイントは、自分が「何を」するかだけでなく、「なぜ」行うかを理解することの重要性である。行動自体よりも、行動の背後にある理由の方が重要であるということだ。彼は人々に、物事を行う理由が利己的、つまらないこと、または人を傷つけるものであってはならず、愛と尊敬、そして尊厳に満ちたより大きな利益のためであるべきであると説く。
自分が人にしたことが、死後の世界で自分が味わうことになるとするなら、出会った人にはできるかぎり優しくしたほうが得策である。よもや人を傷つけたり騙したりするなどもってのほかだ。
ブリンクリー氏は終末期患者の退役軍人にケアを提供することに特化した「トワイライト・ブリゲード」というボランティアプログラムの共同創設者でもあり、長年ホスピスワーカーとして人生の最終段階にある人々に接している。彼は自分の臨死体験が死に対する理解やアプローチを形成するのに役立ったと話し、終末期患者たちに死は恐れるものではないのだと安心させている。
死後の世界を垣間見たことで生き方が大きく変わったブリンクリー氏の話は興味深いものであることは間違いない。死後の世界で酷い目に遭わないためにも、普段から周囲の人々には親切に優しくありたいものだ。
文=仲田しんじ
提供元・TOCANA
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