【理屈を超えたモチベーションの正体・3】「外部要因によって瞬間的に高まっても長続きしないエネルギーではなく、自らの内側から永続的に湧き続けるエネルギーは、どうすれば開発できるのか」。そのようなお話をさせていただいています。その結論は「“私そのもの”で生きること」でした。“私そのもの”に近づくためには「一つ一つを自分の意思で100%決める」という生き方を日々、続けること、というお話を前回はさせていただきました。この連続で一日を過ごしますと、私達は非常にスッキリした感覚になれます。それはまさしく「自分自身を取り戻した」感覚そのものです。しかし、「言うは易し行うは難し」です。具体的には何から始めれば良いでしょうか。それを今回は書かせていただきます。

エネルギー開発の3ステップ、「私そのもの」で生きること
(画像=『BCN+R』より 引用)

ファーストステップ

 “私そのもの”になる、自分自身を取り戻した状態になる、そのためのファーストステップは、「合言葉を見つける」です。この「合言葉とは、スッと自分を我に返させてくれる言葉です。

 合言葉として最も効果的なのは、「自分自身が本来望んでいる生き方・在り方」です。「私は本当は(本来は)どのような生き方・在り方をしたいのだろうか?」という問いの答えを、できるだけシンプルに表現し、それを合言葉とするのです。

 これは100人いれば100通りの答えがあります。何が正解か、どんな答えが素晴らしいか、などの一般的な評価は一切必要ありません。

「本当に」自分が望んでいる生き方、「本当の」自分が望んでいる生き方です。そして、この言葉によって自分を鼓舞するわけでもありません。自分をやる気にさせる言葉でもありません。自分が「我に返る」言葉です。「あぁそうだったな。私は本来、こんな生き方を望んでいるんだったな」と、少し肩の力が抜けるような、そしてシュッと心が真っ直ぐ「もとに戻れる」ような、そんな言葉です。

 そしてこれが最も重要ですが、その言葉をつぶやくことで「身体の全細胞が喜ぶような」感覚になれるとさらに最高です。このような「自分を取り戻してくれる言葉」は、実は誰もが持っています。気づいていない人は多いですが、しっかりと探せば、誰もが見つけることができます。

 まずは思いつく言葉をたくさん書き出してみて、その中で最もしっくりくるものを一つ選び、それを心の中でつぶやき続けてみてください。いくつか試す中で「これが今の私には最高だな」と思えるものを選びます。納得いくまで続ければ、必ず合言葉は見つかります。

感覚を取り戻した上で

 ただし、ここまではあくまでもファーストステップです。次に必要なのは、この合言葉を1日のできるだけ多くの時間、心の中でつぶやくことです。つぶやけばつぶやくほど「本来の自分を思い出している時間」が長くなります。それにより「本来の自分の感覚」が甦ってきます。本来の自分の感覚に戻ることができれば、その状態で次の自分の行動を自分の意思で丁寧に「決める」のです。ここが最も重要です。

 本来の自分の感覚を取り戻している時は、「100%決める」ことが容易になります。一つの答えを決め、他の答えを完全に意識的に手放すのです。

 「合言葉→本来の自分の感覚→100%決める」を繰り返すわけです。可能であれば、1日24時間、眠っている時間以外はこれを丁寧に繰り返せば、“私そのもの”として生きることができるようになります。