J2降格の可能性が極めて高い北海道コンサドーレ札幌は、今季限りでミハイロ・ペトロヴィッチ監督の退任が濃厚とみられる中、韓国1部光州FC率いるイ・ジョンヒョ監督に興味を示していた模様。AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)の舞台で横浜F・マリノス、川崎フロンターレを下しただけに、現在は札幌を除くJリーグ複数クラブが韓国人指揮官の招へいを検討しているという。
イ・ジョンヒョ氏は2009年3月に現役引退した後、全南ドラゴンズや光州など、韓国国内の複数クラブでコーチを担当。2022シーズンから光州を率いると、就任1年目に2部降格もわずか1年で1部復帰。2023シーズンにリーグ3位に食い込み、ACLE出場権を獲得したことにより知名度を上げると、今季は国内リーグで8位に低迷も、ACLEで躍進。神戸に敗れたものの、横浜FMや川崎相手に勝利している。
日本勢と互角の戦いを繰り広げているだけに、日本でもイ・ジョンヒョ監督への注目度は上がっている模様。韓国メディア『スポーツ朝鮮』は11日、同監督の去就について「Jリーグ複数クラブから関心を寄せられているが、現時点で正式オファーは届いていない」と報道。くわえて、札幌がペトロヴィッチ監督の後任として招へいを検討していた過去もあわせて紹介するとともに、「(札幌行きの可能性は)今はない」と伝えている。
イ・ジョンヒョ監督と言えば、10月1日に行われたACLE川崎戦の試合後コメントが記憶に新しい。この一戦では川崎の選手たちが試合後に光州サポーターのもとへ挨拶に向かったが、この振る舞いに対して指揮官は「今まで見たことがない。日本の文化は素晴らしい」と語った上で、川崎の選手や関係者などに対する感謝の思いを述べていた。
日本国内クラブ相手に結果を残し、本人が日本のサッカー文化の良さに惹かれているだけに、近い将来にJリーグ挑戦が実現するかもしれない。