多くの人が「人生ではじめて車を動かす瞬間」を迎える自動車教習所。右も左もわからない教習生たちは、ときに「予想外のトラブル」を引き起こすこともあるでしょう。
今回は、MOBYユーザーが応募フォームから投稿してくれた「教習所でのトラブル」についてのエピソードを紹介していきます。
目次
免許試験場での実技試験で「いざ発進!」するも…
「ETC非搭載」なのに料金所をノンストップ通過!?
免許試験場での実技試験で「いざ発進!」するも…
特殊な場合を除き、教習生はそれまで運転の経験がないため、まずは「どうすれば車が動くか」を学ぶ必要があります。もちろん教習が進み、試験の段階になれば、こうした操作に不安を覚える教習生は減っていくと思われますが……。
「今から50年ほど前、免許試験場で、私の前に実技試験を受けていた人の話です。試験官に挨拶したあと、左右確認やバックミラーの調整を済ませ、いざ発進しようとシフトレバーを手前に引き、上の方に……当時は試験車両がコラムシフトでしたので、これでは車はバックしてしまいます。
『あっ』と思った瞬間、受験生はアクセルを踏み込んでしまい、いきなり車は後ろに進んで……そのまま彼は一発不合格になりました。当時は教習所など行かず、いきなり実技試験を受ける人も多かったので、ほかにもS字コースをまっすぐ突っ切る人などもいて大変でしたね」(60代男性・アルバイト)
今では教習所に通って免許を取得する形が一般的ですが、運転免許試験場に飛び込みで受験する形のいわゆる「一発試験」が多く利用されていた時代も。そのため、交通ルールはもちろん、基本的な運転操作が身についていない人がチャレンジしに来るケースも多かったようですね。
さらに、当時はMT車にも採用例のあったコラムシフトは、リバースギアの位置などシフトパターンが車種によって異なるケースもあり、「初見殺し」な面もあったのでしょう。
「ETC非搭載」なのに料金所をノンストップ通過!?
運転に慣れない教習生にとって、指導教官の言葉は絶対の重みをもつものです。しかし、その言葉をあまりにまっすぐ捉えすぎた結果、なんとも恥ずかしい思いをしてしまったという方も。
「教習所で高速教習を受けたときのことです。私の運転で、同乗していたのは指導教官と、高齢ドライバーの方でした。はじめての高速で、ガチガチに緊張していたことを覚えています。
教官から『高速道路では止まってはいけない』と言われていたので、とにかくそれを意識していました。まず、高速入口の料金所でチケットを受け取るとき、車が止まらないようスピードを遅くしながら、ゆっくりゆっくり手を伸ばしてチケットを取ろうとしたんです。
当然それを見た教官は『え!ここでは止まっていいんだよ!?』とツッコんできて、後ろの方も大笑いしていました。今思い出しても、本当に恥ずかしかったです。もちろん、それからはきちんと止まってチケットを取るようにしています(笑)」(30代女性・営業職)
高速走行に対する緊張のなか、安全運転のため「絶対に言われたことを守ろう」と考えるのは自然な気持ちです。しかしまさか教官も、教習生がノンストップでチケットを受け取る荒技にチャレンジするとは思っていなかったことでしょう。