■心電図異常がきっかけで入院

そして今年2月、危険な不整脈が起こりやすくなる「QT延長」という異常が心電図に現れ、リンジーさんは精密検査のため入院した。

立っていると心拍数が増え、息切れやふらつきが現れてつらくなるが、横になると落ち着くと訴え、さまざまな検査を経て、彼女は起立性調節障害の一型である「体位性頻脈症候群(POTS)」と診断された。

ただし、非常に重症であるため「1日23時間をベッドで横になって過ごすように」と指示されてしまった。

■夫がすべての家事と介助を

治療薬により危険な失神は1日3回に減り、吐き気も薬で抑えられるようになったが、それでも夫のジェームズさんがすべての家事を負担し、リンジーさんのトイレや入浴も介助してくれている。

「何もできず、ベッドの上で衰弱していく自分が悲しくてたまらない」と涙を流すリンジーさんだが、生きる希望は捨てていない。ベッドでもできる音楽のビジネスがあることを知り、現在はその専門課程で学位の取得を目指しているという。