偽の身分証明書でお酒をオーダー

超高級ホテルとワイントラウブ氏の因縁は、2年前に遡る。

当時17歳だったワイントラウブ氏は、バーで偽の身分証明証を提示し、お酒を注文しようとした。しかし、10代の少年が同ホテルに出入りすることは稀で、バーテンダーはすぐに嘘を見破った。

年齢がバレているにも関わらず、ワイントラウブ氏は何度も店を訪れたという。訴状によると、「失敗に終わる度、サービスを拒否した人物に攻撃的」な態度を取ったため、ホテルは同氏を「招かれざる客」とみなした。

その数週間後、ワイントラウブ氏は、両親と共にレストランを訪れた。家族がホテルに入ろうとすると、警備スタッフが呼び止め、父親に、息子が立ち入り禁止になっていると告げた。父フィリップ・ワイントラウブ氏は、著名な心臓専門医で、アートコレクターとしても知られている。

この時、息子は当初許しを求めていたが、態度を豹変。ホテルに対し、反ユダヤ主義で従業員が食事に唾を入れたなどと罵り始めた。フィリップ氏は息子をなだめ、出禁について「心得た」と告げた。スタッフに名刺を渡し、息子が問題を起こした場合は、直接連絡するよう伝えたという。

抗議者を連れて現る

その後2年間は何事もなかったが、今年6月、ワイントラウブ氏は、友人と再びホテルに姿を現すようになり、「組織的な」抗議活動を始めた。