■「歴史的発掘」と称賛相次ぐ

数十年も昔のお菓子が地面から、しかも非常に良い状態のまま発見されたというニュースは人々に衝撃を与え、件のポストは投稿から数日足らずで1,000件以上ものリポストを記録。

Xユーザーからは「すごい、お宝じゃん!」「懐かしい。ピーナッツが入っていた頃のタイプだ」「もうこれ化石じゃん」「懐かしすぎる」「もうこれは出土品と言って良い。歴史的発掘」など、驚きの声が続出している。

ポスト投稿主・鼻からメンマさんに詳細を尋ねたところ、配管工の作業中、こちらの『ビックリマンチョコ』を発見したことが判明。

当時の様子については、「地面を掘って配管していくため、その途中でゴミ等を仕分ける必要があり、そこで出てきたのがこの『ビックリマンチョコ』でした。缶ジュースのゴミと一緒に出てきました」と、振り返っている。

発見場所は「相当な期間掘っていなかった区画」とのことで、間違いなく古いもの、そして「未開封」のため価値があるものと確信していたそう。

しかし、リアルタイムで80年代の『ビックリマンチョコ』ブームを経験していた職場の先輩らが目を輝かせ、当時のブームを熱く語りだしたため、「これは開けなければ」という雰囲気に。

地中から現れたお菓子、とんでもない正体に目を疑う ロッテも「40年前のビックリマン」と驚き
(画像=『Sirabee』より引用)

かくして貴重な『ビックリマンチョコ』を開封することになったが、鼻からメンマさんからは「後悔は全くありません」と、確固たる意志を感じさせるコメントが得られている。なお、流石に中のチョコレートは溶けており、おまけシールには「逃水鬼」が同梱されていたとのこと。

写真を見る限り、パッケージの状態も非常に綺麗だが、こちらは本当に40年前の『ビックリマンチョコ』なのだろうか…?

そこで今回は、同シリーズを製造・販売するロッテに詳しい話を聞いてみることに。その結果、衝撃の事実が明らかになったのだ…。

今回話題となったパッケージのデザイン、およびおまけシールの内容を確認すると、ロッテの担当者は「1985年(昭和60年)の『ビックリマンチョコ 悪魔VS天使』第8弾になります」と、その販売時期を特定。本当に、今から40年前に販売されたお菓子と判明したのだ。

『ビックリマンチョコ』の歴史は、1977年(昭和52年)にまで遡る。

販売当初の特徴について、ロッテ担当者は「画鋲や安全ピンなど、本物そっくりの『いたずら』シールが特徴で、家具や床に貼り、誰かを驚かせるというコンセプトでした」と、説明。

その後、形態模写やダジャレをモチーフにしたシールなど、様々なチャレンジを行うものの、大きな人気には繋がらなかったという。

地中から現れたお菓子、とんでもない正体に目を疑う ロッテも「40年前のビックリマン」と驚き
(画像=『Sirabee』より引用)

しかし、85年に登場した「天使VS悪魔」シリーズより、状況が一変。天使、悪魔、お守りという三すくみの関係性の下、個性的なキャラクターとストーリーが展開され、子どもたちの心を掴む一大ブームを巻き起こしたのだ。

特徴的なデフォルメイラストと、「天使と悪魔の対決」というシンプルなストーリーが当時の子供たちの想像力を刺激し、人気に拍車をかけていく。

その影響力の大きさについて、ロッテ担当者は「『ビックリマンチョコ』を題材にしたアニメも人気となり、ピーク時には年間4億個という驚異的な販売数を記録しました」「友達同士でシールを交換したり、情報を交換したりするなど、コミュニケーションのきっかけとなり、多くの人にとって幼少期の大切な思い出となりました」と、説明してくれた。