総選挙の結果を受けての首班指名が11日に行われ、第二次石破内閣が発足する予定だ。
公明党は斉藤鉄夫新代表の後任の国土交通相に、中野洋昌元経済産業政務官を推薦し、石破首相も受け入れると言われる。
しかし、公明議員が国交相に就くのは第2次安倍晋三政権発足以降、5人連続で、在職期間も連続12年となり、国交相ポストが公明の指定席になっている状況に、自民党内からは不満も漏れるという。
しかし、それはおかしい話だ。諸外国では、連立政権を構成する場合は、そのパートナーに副首相とか外相など主要ポストを渡すのが常識だ。英国のキャメロン内閣は自由民主党のクレッグ党首を副首相にしていたし、現在のドイツのショルツ内閣(社民党)では緑の党が副首相と外相、自由民主党が財務相を占めている。
日本でも、細川護熙政権では、公明党は、神崎武法(郵政相)、坂口力(労働相)、石田幸四郎(総務庁長官)、広中和歌子(環境庁長官)が入閣した。二見伸明運輸相、森本晃司建設相、日笠勝之郵政相、石田幸四郎総務庁長官、近江巳記夫科学技術庁長官、浜四津敏子環境庁長官と6人を占めていた。
いまの選挙での得票数でいえば、公明党は副首相とか外相や財務相など重要ポストを含む4~5人の閣僚ポストが妥当だろう。
議席数では公明党はそれほど多くないと言うこともできるが、小選挙区で公明党が候補を立てているのは11選挙区だけで、本来なら70選挙区くらいもらって当然なのだから、自公連立政権は選挙区調整や閣僚数では公明党は遠慮をし、そのかわり政策については、言い分をそれなりに呑ますと言う構造なのだ。
また、ドイツなどの例を見ても、連立を構成する党の閣僚ポストは固定されていることが多いので不自然ではない。
いずれにしても、自民党が国土交通相に固定しないで欲しいといういなら、もっと重要なポストや閣僚数の増員を申し仕入れて公明党にお願いすればいい話だ。