受刑者はいつ死に追いやられるのか知らされることはなく、処刑の数日前に突然独房に入れられるのが習わしだったという。
その後、マルツィーエさんは殺人犯が多く入る2区に移され、そこの狭い2人用の独房で10日間過ごしたという。その間に同室した囚人と友情を深めたそうだが、彼女は10日後に処刑されたそうだ。この出来事をマルツィーエさんは意図的なものだったと述懐している。
エヴィン刑務所マルツィーエさんのもう1人の友人だったクルド人少女のマサ・アミニは、ひどく殴られ、むち打たれた、足の肉が剥がれ、足の裏まで肉が垂れ下がるほどの拷問を受けたという。
エヴィン刑務所の209セクション(取調室)は地獄のようで、受刑者は目隠しをされて金属の椅子に座らされ、何時間も拷問やレイプを受けていたという。
また、刑務所内で知り合ったある女性は「診療所」で働くことになったが、そこで働くようになってから毎晩泣いて帰ってきたという。