国立競技場 写真:Getty Images

 黒田剛監督の来季続投が正式決定した町田ゼルビアは、11月9日に行われる明治安田J1リーグ第36節でFC東京と対戦。2024シーズン最後となる国立競技場開催(THE国立DAY)を前に、チケットの転売が横行。Jリーグの無料招待企画に対する反対意見も湧き起こっている。

 Jリーグは今季、国立競技場でリーグ戦13試合を開催。新規ファンの取り込みなどを目的に、10000名規模の無料招待企画を実施しているが、以前から企画実施による効果の検証を求める声が挙がっているほか、無料チケット転売のリスクも指摘されていた。

 そんななか、町田vsFC東京でも3階のバックスタンドやゴール裏を対象に、5000組10000名の無料招待企画を抽選制により実施。募集は9月30日に締め切られ、当選案内メールもすでに送付されている。

 ただチケット売買仲介アプリ『チケジャム』では、無料招待企画を通じて入手したと思われるチケットが転売。1枚数百円規模のものもあるだけに、転売ヤーに対する批判の他に、Jリーグ公式サイトを通じて正規の価格でチケットを購入したファン・サポーターからはJリーグに対する不満が。中には、来季から無料招待企画を止めるよう求める声も見受けられるなど、再び無料チケットの転売問題を巡る議論が白熱している。

 無料招待企画の実施や、地上波でのサッカー番組放送など、認知度向上にむけて様々な施策を打っているJリーグ。10月20日には、2024シーズンのJリーグ入場者数が1044万5133人と最多入場者数を更新したことを公式発表しているが、既存のファン・サポーターに対する配慮も求められる。

 また無料招待企画を巡っては、データを用いながら企画実施による効果を説明する必要があるほか、チケット転売が止まない現状への対策について、今一度情報発信すべきだと、多くのファン・サポーターが思っているはずだ。