仕事をするうえで上司との関係は重要です。できるだけ良好な関係を築きたいところですが、相性が悪くてもどうにもならないことから「上司ガチャ」という言葉も生まれ、話題となっています。今回は、この「上司ガチャ」に関する調査結果を見ていきましょう。
約8割が「上司ガチャ」という言葉を知っている
上司の良し悪しによって部下の職場体験が大きく左右される現象を表す「上司ガチャ」。アクシス株式会社は、日本国内の就業経験がある10代~60代の男女300人を対象に、「上司ガチャ」に関する意識調査を実施し、2024年10月4日にその結果を発表しています。
まずは、「上司ガチャ」という言葉を知っているか尋ねると、79%が「知っている」、9%が「聞いたことはあるが意味はわからない」、12%が「知らない」と回答していることがわかりました。
ほとんどの場合においてネガティブに使用されているであろう「上司ガチャ」という言葉を約8割が認識しているということは、自分あるいは周囲の人が上司に対して不満を抱いていることが考えられます。
約9割が「上司ガチャは実際に存在する」と感じている
次に、「上司ガチャは実際に存在すると感じますか?」と質問。すると91%が「はい」、4%が「いいえ」、5%が「わからない」と回答しました。9割以上が「実在する」と感じている上司ガチャ。職場環境だけでなく、自分の評価に直接繋がるかもしれないと思うと、上司との関係に頭を悩ませる人が多いのもうなずけます。
さらに、「実際に上司ガチャでハズレだったことはありますか?」と尋ねると、81%が「はい」、19%が「いいえ」と回答。上司に対して不満を抱いたことがある人が8割を占める結果となりました。
これまでの上司の総合評価では62%が「当たり」、38%が「ハズレ」と回答
続いて、「これまでの上司を総合的に評価すると、当たりだと感じますか?」と質問。すると、「当たりだと思う」の11%と「比較的当たりだと思う」の51%を合わせた62%が「当たり」、「少しハズレだと思う」の26%と「ハズレだと思う」の12%を合わせた38%が「ハズレ」と回答しています。
さらに、これまでの上司の当たりだった点を尋ねると、最も多かった回答は「コミュニケーション能力」の23%、次いで2位が「公平さ・公正さ」の20%、3位が「指導力の良さ」の18%、4位が「チームのモチベーションを高める能力」の15%、5位が「業務の効率化や改善提案」の10%などという結果でした。
この結果からは、コミュニケーションをとって部下を理解しようと努め、公平・公正に評価できる上司が好まれる傾向があることがわかります。
反対に、「これまでの上司について、ハズレだと感じた点」を尋ねたところ、最も多かった回答は「モチベーションを下げる行動」の24%。次いで2位が「不公平・不公正」の15%、3位が「指導力が不足している」の14%という結果になりました。
複数の人間が関わり合う環境では、ほんの少しの気遣いが大きくモチベーションを左右することもあるでしょう。持って生まれた性格やセンスによるものも大きいのかもしれませんが、人の心をつかむには、やはりコミュニケーション能力を伸ばしていく必要がありそうです。
約6割があげた理想とする上司の特徴は「公平・公正である」
最後に、「理想とする上司の特徴」に当てはまるものを選んでもらったところ、最も多く選ばれたのは「公平・公正である」の64%でした。次いで2位が「部下の意見を聞く」の57%、3位が「高いコミュニケーション能力」の56%、4位が「部下のモチベーションを高める能力がある」の53%、5位が「指導力がある」の49%と続いています。
今回の調査結果では、多くの人が「上司ガチャ」という言葉を知っていることからもわかるように、上司によって職場環境が左右されると感じている人が多いことがわかりました。とはいえ、“当たり”の上司を経験している人も多く、コミュニケーションをとりながら公平・公正な接し方をしてくれる上司は人気が高いこともわかりました。部下を抱えて仕事をしているという人は、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
文・若林勇希/提供元・オトナライフ
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