ウィーン国立バレエ団、ノイマイヤー「椿姫」@国立歌劇場。

最愛振付家の最高傑作。パリでたくさん&シュツッツガルト(スージン・カン&ロバート・チューズリーという最高カップル!)で昔一度だけ観てる。最近、パリでやらなくなった。寂しいけれど、踊れるダンサーがほぼいないなら、上演しない方がいいのかもしれない。

マルグリットのオルガ・エシナ、美しい。ちょっとアニエスみたいな雰囲気。上半身(というか腕)の動きが少々大雑把なところ以外は、演技も含めてとても素敵。2幕の白のパドドゥ、かなりスポーティーで、んー、死ななさそう・・。腕に関しては、やっぱりパリオペラ座バレエは強いね。

アルマンのブレンダン・セイ、姿形、完璧なるアルマン。アルマンとオネギンという役は、上手い下手の前に姿形がイメージ通りであってほしい、と思う。その意味で文句ないし、技術も演技も悪くない。

3幕、パーティーでの怒りのシーン、見事。一つだけ残念なのは、3幕日記読む場面。そもそも日記が白紙?少なくとも、向かって左ページは確実に白紙。そして、途中からページ繰ってるし、表情(特に眼)だけで日記読みながら感情溢れる演技がほぼ“無”で存在感ない。パリは、マチューとかこのシーンお上手で、観客の視線を逸らさせない。

ちなみに、ウィーンは日記が紫で大きい。パリは赤だっけ?いずれにしてもウィーンの半分くらいの小ささ。

マノンまあまあ、デグリューダメ(パリでデフォルトがジョゼなので仕方ない)、その他は可もなく不可もなく。それなりにお上手だけど(マニュ先生がいたころ、じっくり指導したかな)、パリオペラ座バレエをちょっぴり見直す。

カーテンコール、ストール身につけてる。 パリは多分みんな、ストールなしの最後の装いのまま。

ただ、音楽に関しては、比べようもなくウィーンの勝ち。シュトイデが率いるエレガントな弦の合間を縫って立ち上がるフルートが美しすぎて、見下ろすと、おぉ、シュッツ。ウィーンフィルのトップフルーティストの音色、本当に好き。