鴨川を渡ってやってきたのは常林寺。京阪出町柳駅のすぐ脇にある小さなお寺で、 かつては勝海舟の宿坊になった歴史もあります。看板に「萩の寺」と書かれているとおり山門の向こうに萩の枝が通路を遮らんがごとく伸びています。
こちらは梨木神社に比べると花が咲き進んでいました。同じ花なのに咲くタイミングが違うのは不思議なものです。
枝に小さな花がいくつも連なり萩本来の魅力を見せつけてくれています。花のシャワーを浴びながら境内を進みました。
定林寺では白花種も萩も見ることができました。
常林寺では敬老の日に「萩供養」が行われるそうで、萩の時期に本尊である阿弥陀三尊像の公開などもされることがあるそうです。常林寺は萩の花と常にともにあるお寺です。
おわりに百人一首などにも歌われ、古来から日本人に親しみのある萩の花。繊細さとともにナチュラルさを併せ持つことで多くの人を魅了してきました。野生種も多く、この時期になるとそこかしこで見かけることも多いですが、きちんと整えられて寺社の中で眺める萩は一味も二味も美しさが違います。
まだまだ暑い最中ですが萩の花を眺めて秋の萌芽を感じてみてはいかがでしょうか。
編集部より:この記事はトラベルライターのミヤコカエデ氏のnote 2024年9月16日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はミヤコカエデ氏のnoteをご覧ください。