戦うことを拒否した世界でNo.1の国
次に2番目の点を取り上げると、世界数十か国で2017年〜2020年に行った調査で「もし戦争が起きたら国のために戦うか?」という問いかけを79ヶ国18歳以上の男女1000〜2000人を対象にした調査で、日本は「戦う」と答えた人が僅か13.2%という最低の結果が出ているということ。
更にショッキングなのは48.6%が「戦わない」と回答、未回答が38.1%という結果が出たのである。即ち、87.7%の日本人は日本を守る意志が完全に欠如しているということなのである。例えば、韓国だと「戦う」と答えた人が67.4%もいる。「戦わない」と回答した人も32.6%いる。韓国人は意思表示を明確にしている。
日本の次に戦うことを否定した国はリトアニアの32.8%である。即ち、日本の戦うことを表明した人が僅か13.2%しかいないというのは異常である。恐らく、それは戦前の歴史を否定して国を愛することを教えなかった戦後の教育に欠陥ありと筆者は思う。
極論を言えば、愛国を謳うと極右者だと断定されるような社会にしてしまったのである。そして「非武装中立」といったイデオロギーが日本の社会で長くまかり通れたのである。このようなイデオロギーを生んだのも戦後は戦争もなく民族闘争もない社会が長く続いたせいであろう。
その影響がこの調査で如実に現れたのである。そのような社会を前にして日本がいざ戦争に巻き込まれそうになった時に日本国内では戦争反対というデモで溢れることであろう。仮に台湾有事に腕を組んで何もしないでいると、結局日本はエネルギー資源そして食料も不足し、独立さえ危ぶまれるようになるのである。
筆者がこのような危惧を表明しているのは果たして誇大妄想であろうか?いや、それが現実に日本が直面することなのである。
国の借金が多額過ぎて戦争などできる状態ではない次は、3番目の国の借金が高額過ぎるということだ。今ではこのまま借金を続けても日本は財政破綻しないという理論も生まれている。しかし、これも空想論でしかない。
世界が日本だけであれば問題はない。しかし、日本の毎年発生する財政赤字を国債を売って補填している。国債を国内で捌ききれなくくなれば外国のファンドに高金利で販売せねばならなくなる。日本円の国債だから大丈夫だとして売却を続けるようになって借金は今後さらに膨らんで行く。その過程で、戦争に見舞われると巨額の資金が必要になる。
その時点で巨額の国債を売却しようなど企んでもそれは日本円の世界での暴落を生むだけである。しかも、日本の場合は日銀が政府のご意見番の役目を果たさねばならないのに逆に政府の言いなりになっている。
だから戦争に直面するともう引き出せる資金が底をついているいう状態になるのである。それでも必要なだけ紙幣を発行し続ければ現在のアルゼンチンのようにハイパーインフレに陥る。今年のアルゼンチンのインフレは130%を超すと予測されている。そしてアルゼンチンの国民の40%が貧困層だ。子供の貧困は50%。
このような事態に成らないとは保証できない道を今の日本は歩んでいるのである。
提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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