以前もご案内した「ことのは」での小林秀雄イベントの内容が、新潮社のForesight でもダイジェスト記事(有料)になりました!
せっかくなので、当日の配布資料に載せていた(近世=Early Modern を含めた)近代の「日本と西洋の思想家の生没年」対比年表を、こちらにアップします。なにせJ‐popでも、西洋中心の歴史の相対化が盛り上がる昨今ですからね(笑)。
要は、「誰と誰が『同時代人』だったのか?」の一覧です。今はネットで調べてささっと作れるものですが、こんな風に並べて眺めることって、意外に少ないんじゃないでしょうか。
どなたでも印刷して、教材等に適宜お使いください(よければ、作成者の名前も入れてくれたら嬉しいです)。
こちらを作って会場で配布したのは、テキストである苅部直先生の著作で引用されていた、中村光夫の以下の文章がきっかけでした。初出は1965年、筑摩書房が刊行した『現代文学大系』の小林秀雄の巻に、中村が寄せた解説です。
近代の出発点である十七世紀に〔小林〕氏の眼がむいたのは当然です。ヴァレリイへの傾倒がやがてデカルトにうつり、思想の上で日本の近世をつくりあげた伊藤仁斎、荻生徂徠などに氏の思索が集中されたのはこの関心の現はれです。
『小林秀雄の謎を解く』112頁より転引
強調は引用者