ドロンさんの愛犬の話を読んだとき、当方の脳裏にはシューベルトの「ベートーヴェンの傍に埋葬を」という話が直ぐに浮かんできた。「ああ、シューベルトが敬愛するベートーヴェンの墓の傍に埋葬されたという願いがあったように、ドロンさんは愛犬ルーボの傍に埋葬されたいのだな」と考えたわけだ。そのストーリーでは、ルーボはベートーヴェンと同じように既に埋葬されていなければならない。その結果、必然的と言えば大げさだが、「ルーボは既に亡くなり、埋葬されている」という当方の思い込みは一層深まったわけだ。
オーストリア国営放送(ORF)は21日、ドロンさんと愛犬ルーボの話について、「俳優は2018年に、自分が死んだ際には犬と一緒に埋葬されたいと発表していた。当時ドロンさんは雑誌『パリ・マッチ』に、『ルーボを子供のように愛している」と語り、『もし私が彼より先に死んだら、獣医に私たちを一緒に逝かせてくれるよう頼むつもりだ。彼に注射をして、私の腕の中で死なせてくれるだろう。その方が、犬が私の死を悲しんで私の墓の上で死んでしまうより良いからだ」と述べていた。
多分、事実関係はORFの記事が書いているようなものだろう。
当方の事実誤認に対してお詫び申し上げる。死んで埋葬済みと思っていたルーボが生きていたのだ。この知らせが愛犬家の読者の皆さんに少しでも喜びを与えることができれば・・・、と願っている。
(「アラン・ドロン『愛犬』の傍に埋葬希望」の記事で愛犬ルーボが死んでいたと受け取れる部分はすでに訂正してあります。)
編集部より:この記事は長谷川良氏のブログ「ウィーン発『コンフィデンシャル』」2024年8月22日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はウィーン発『コンフィデンシャル』をご覧ください。