社会変革の速度が速くなっていくと、真の創造といえども、短期間のうちに古いものに転じていくわけだから、そのときに適切なる事業主体へ売却され、新規創造とは異なる経営技術のもとで、発展させられる必要があるわけである。そこで、起業家は事業を売却し、売却によって得られた資金を新たな創造のために再投資するわけである。ディスラプトとは、まさに、この事業売却によって生じる事業主体の非連続のことなのである。
このようにして事業売却代金を得た起業家は、その資金を用いて新たに全く別の事業を創造することも理屈上は可能だが、その成功は、人間の能力の限界として、極めて非現実的であって、実際には、投資家としての立場に身を変えて、創造に挑戦する別の起業家に資金を供給することになる。これが現代の事業創造の金融面における仕組みである。
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森本 紀行 HCアセットマネジメント株式会社 代表取締役社長 HC公式ウェブサイト:fromHC twitter:nmorimoto_HC facebook:森本 紀行
提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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