富裕層の海外投資というと想像するのが「プライベートバンク」でしょう。一方、プライベートバンクをどう使っていくのがよいのか、悩んでいる方も多いと思います。

そこで、シンガポールのプライベートバンクで長年働いたのち、プライベートバンクを使う富裕層のサポート役である「エクスターナル・アセット・マネジャー」(EAM)として活躍しているA氏にお話を聞きました。

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海外プライベートバンクの強みは?

――日本の金融機関と比べて、シンガポールのプライベートバンクの強みは何でしょうか?

A氏:一つ目は、投資の選択肢が多いことでしょう。シンガポールのプライベートバンクは、株・債券などを幅広く取り扱っているのは当然、オルタナティブ投資・デリバティブなど様々な金融商品を扱っているとともに、保険や昨今では暗号通貨取引等へのアクセスもあります。

――プライベートバンクは、お客さんに担当の方がついて丁寧なサービスをしてくれるのは有難いけれども、その分、手数料を取られてしまうのでは?と心配する方もいますが。

A氏:それは杞憂です。二つ目の強み、手数料の安さについてお伝えします。同じ商品・金額で購入する場合、海外のプライベートバンクで購入する方が日本で買うよりも、手数料がずっと安いことが多いです。ざっと5分の1から10分の1のイメージです。