声がいいとモテる
著者の清川さんは、「声の良い人はよくモテます」と言います。しかしこれは、異性にモテることや恋愛の話ではないようです。
「声が良いと老若男女にモテるのです。良い声になると、そんなモテ人生に変わると言っても過言ではありません。『そんなことあるわけない。声だけで? 大げさだな』などと、思うかもしれません。ですが、目に見えないのでわかりにくいのですが、声には大きな力があります。実際に声が良くなるとどんな変化が起こるのか、見ていきましょう」(清川さん)
「『好印象になる』『誠実に見られる』『リーダーシップが取りやすい』『自分の意見を聞いてもらいやすくなる』『性格が明るく見られる』『男女共にモテる』などが挙げられます。声が良いだけで手に入るとしたらどうでしょうか?ビジネス、人間関係、自己アピール、 恋愛、 何にでも応用できるすごい力だと思いませんか」(同)
例えば、 次のようなシーンをイメージしましょう。同じ能力のリーダーが2人いて、1人は声も小さく弱々しい話し方、もう1人はハッキリとした話し方。声が違うだけで、周囲のとらえ方が異なってくるものです。会社員であればよくわかる事例といえるでしょう。
自分にとって好ましい声とは「好感が持てる人物は、後者のほうだと思います。このように声ひとつだけで、同じような見た目や能力でも印象が変わってしまうのです。声が良いだけで、人生におけるさまざまなシーンで役立つ力があると思います。だからこそ、『声の力』は老若男女、すべての人に万能の効果を発揮し、いろいろな人にモテるようになるのです」(清川さん)
しかし、いきなりいい声になることは簡単ではないでしょう。筆者は、日頃の意識づけだけでも十分な効果があると思います。
たとえば、商談やプレゼン、または面接に臨むとき、どんなことに注意しているでしょうか。服装、髪型、お客様に見せる資料、プレゼンの要点、いろいろあると思います。人によって異なりますが、ここに「声」をチョイスしてもいいのだと思います。
それは、声の出し方ひとつで、あなたの印象もガラリと変わるからです。商談やプレゼンや面接のその後の展開も大きく変わるでしょう。人は特定の人間の評価をするとき、第一印象が良いとイメージは良い方向にふくらんでいきます。逆に、印象が悪いとイメージは悪い方向にいくものです。
筆者が20代の頃、プロジェクトの最終報告会で、緊張してあがってしまったことがあります。かなりの早口で、うわずった声になっていたように思います。「失敗した」と思ったところ、反応はむしろ好意的だったのです。あとから聞くと、誠実さが伝わってきたと言われました。
100人いたら100通りの声があるでしょう。よほどのトレーニングを積まない限り元の声を修正することは難しいものです。さらに、人によって聞きやすい声があり、自分にとって好ましい声があります。
ただし、自分にとって好ましい声を理解するだけでも効果があります。そんな気づきがほしい人におすすめの一冊です。声の専門家である著者が、具体的な事例に合わせて「良い声のつくりかた」をコーチします。
尾藤 克之(コラムニスト・著述家)
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2年振りに22冊目の本を出版しました。
「読書を自分の武器にする技術」(WAVE出版)
提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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