新NISAが向いている人3:元本保証よりもリターンを優先する人

iDeCoの商品ラインナップの中には、元本保証の定期預金もある。しかし、新NISAは投資を後押しするための制度なので、対象商品の中に元本保証の商品はない。

元本保証の商品より、リスクはあっても資産を増やせる可能性がある株式投資や投資信託へ投資したい人は、新NISAの枠を最大限に利用するのがおすすめだ。

新NISAが向いている人4:会社員で退職金がある人

自営業やフリーランスのiDeCoの掛け金は月6.8万円までだが、会社員の掛け金は月1.2万円~月2.3万円と少ない。

退職金がなく年金も少ない自営業やフリーランスにとっては、老後資金を貯めるためにもってこいの制度だが、退職金がある会社員の場合はフレキシブルに運用できる新NISAの運用を優先させて、余力がある場合にiDeCoでも運用する形がおすすめだ。

新NISAはフレキシブルに運用できる点が魅力

iDeCoは老後資金を強制的に貯めるためには有効だが、途中で取り崩しができないのが大きなデメリットだ。iDeCoに比べると新NISAの方が柔軟に運用できるため、まずは新NISAの枠で運用して、なお資金に余裕がある場合はiDeCoの運用をおすすめする。

文・勝目麻希(ファイナンシャル・プランナー)
新卒で総合職としてメガバンクに入行し、法人融資・金融商品販売等を担当。自分の金融知識や実務経験を活かしたいと独学でライターの道へ。現在はファイナンシャル・プランナーの知識を活かして金融系メディアを中心に執筆。