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日本政府は第7次エネルギー基本計画の改定作業に着手した。

2050年のCO2ゼロを目指し、2040年のCO2目標や電源構成などを議論するという。

いま日本政府は再エネ最優先を掲げているが、このまま2040年に向けて太陽光・風力発電を増やし続けるとどうなるか。

じつは、2050年のCO2ゼロがますます不可能になる。

理由は大きく分けて2つある。

第1に、電気料金が高騰するため、電化が進まない。日本のCO2排出のうち、発電由来は4割程度にすぎず、残り6割は発電所以外での化石燃料の燃焼によるものだ。これを減らすためには、CO2の少ない電気で代替することが、もっとも有望な方法である。しかし、再エネによって電気料金が高くなってしまっては、電気による代替など進むはずがない。

第2に、太陽・風力は、必然的に、火力発電を必要とする。

太陽・風力は、自然任せの電源である。太陽光は、年間の設備利用率(おおむね稼働率のこと)は17%しかない。ところが電力需要は年間を通じて存在するので、残り83%の時間は火力発電など、他の発電に補ってもらうことになる。