日本もいよいよインフレが顕在化し、実質所得や実質資産が減少。日本人の置かれた経済環境は良好とは言えない状態です。そんな中でも、あくせく働いているようには見えないのに豊かに暮らしている人たちがいます。

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大して仕事もしていないお金持ちが、さらにお金持ちになっていくのは、資本主義の基本的な構造にあります。そこには2つの法則があるのです。

まず「r>g」という法則です。

これはフランスの経済学者トマ・ピケティー氏がベストセラー「21世紀の資本」で明らかにした法則です。

ピケティー氏は、18世紀までさかのぼって各国の経済データを分析し、共通点としてr(資本収益率)がg(経済成長率)を上回っているという分析結果を導き出します。つまり、資本を使って運用することによって得られる富(r)は、労働によって得られる富(g)よりも成長速度が早いことを示しています。

これが、富める者をより豊かにし、格差を拡大する要因になっているのです。