とはいえ、いきなり「医療費の窓口負担を見直させてください!高齢者も3割でオナシャス!」と言っても不快に思われるのは当然のことで、ここは伝え方の技術というか、政治家の表現力も問われる部分なのではないかとも思っています。
高齢者の方でも理解されやすいと感じる、最近の私の工夫は…
今の医療制度は高齢者の方の「9割引」なのだと伝える現在の1割負担を3割負担に!と伝えると抵抗が大きいのですが、裏を返すだけでだいぶ印象が異なります。
今の高齢者医療制度は、高齢者の方々の9割引なんです!そしてその割り引かれた分の9割は、どこかに消えてなくなるわけではありません、と。
「そうか、言われてみれば9割引なのか…」とまずは腹落ちしていただいて、その9割分はどこに行くと思いますか?半分は若い世代の社会保険料負担になるんです!と熱弁すると、けっこう納得してもらえることが多いです。
財源も医療資源も「有限」であることを丁寧に説明これも意外と盲点なのですが、医療資源を誰かが消費すれば、誰かが使えなくなる可能性があるということを日本人の多くは見過ごしているのだと思います。
限られた医療資源を必要な人に、必要なタイミングで提供する。そのためには濫用を防ぐ制度設計が重要で、1970年代の間違ったバラマキ政策の残滓である9割引はもうやめて、全世代7割引で公平にやっていきましょう!
と説明するのは響いている気がしています。
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他にも細かな工夫はいくつかありますが、長くなってきたのでとりあえずこの辺りで。
そして医療制度改革の次は年金制度改革。これも世代間格差が著しい制度です。
すでに維新は積立方式や最低所得保障制度への転換を提起しているところですが、最新の年金財政検証を受けてさらなる打ち出しができないか、この夏の間にしっかりと政策を練り上げてまいります。
編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2024年7月24日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。