マクロ政策はドーピングのようなもので、短距離走にはきくが、これで長距離走をやったら体をこわしてしまう。まず薬漬けになった日本経済をデトックスし、体力をつける必要がある。

特に重要なのは一般会計より大きくなった社会保障特別会計の支出削減である。向こう15年で50兆円も増える社会保障支出をどうするのか。後期高齢者の9割引医療はこのままでいいのか。

この分野では、財政タカ派の石破氏が本領を発揮できる。社会保障は先送りしていると団塊の世代が社会保険料を食い逃げして死んでしまう。今のうちに手を打たないと、日本は衰退途上国の道を急速に転げ落ちる。

来週からのアゴラ経済塾「日本経済は新陳代謝できるか」では、こういう長期の経済問題をみなさんと考えたい(まだ募集中)。