ダートを走行できるオフロードモデルは、走行できる林道の減少とオフロードを楽しむユーザー数の減少から、メーカーのラインナップはかなり少なくなっている。代わりに高速走行やオンロードを快適に走れるアドベンチャーモデルにシフトしているのが現状だ。
しかし、軽量で丈夫な車体をもつオフロードモデルはちょっとの転倒でカウルなどが簡単に壊れることはなく(ウインカーやミラーの形状によっては割れることもある)、非常にタフな作り。シート高はあるが車幅やシートの幅が狭いため、足つきは想像よりも悪くない。
なにより一度でも絶景の広がる林道ツーリングにハマったら、病みつきになることは間違いなし!
今回はメジャーな車両を紹介していこう。
舗装路からダートまで楽しい!
HONDA CRF250L
今回紹介する「CRF250L」は、2012年に発売された水冷4ストローク・単気筒の250ccエンジンを搭載するデュアルパーパスモデル。コンペティションモデルであるCRF250R/450Rなどのシャープでスポーティーなデザインを引き継ぎ、装備も倒立フロントフォークやアルミニウムスイングアームなど、高価な設定となっている。それでいて税込価格で45万円を切るという、当時としては大変魅力的なパッケージを誇ったモデルだ。
ヤマハの本気が形になった名車
YAMAHA WR250R
2007年に「オフロードにおけるYZF-R1」というモデルコンセプトをひっさげて登場したプレミアムオフロードモデル。エンジンやフレームを完全新設計とするヤマハ渾身の1台で、そのままエンデューロレースに出られるほどの性能を誇っていた。車名のWRは「ワイドレシオ」の頭文字をとったもの。ギアレシオがモトクロスレーサーに対してワイドになっているという意味で、すなわちエンデューロマシンであることを示していた。
闘う4スト! FIモデルはオンロード性能をアップ
KAWASAKI KLX250
KLX250は、1984年に発売された「KL250R」から熟成を重ねてきた水冷4ストロークDOHC単気筒エンジンを搭載、車格は全長2200ミリ×全幅 820ミリ × 全高1190ミリで、フレームは剛性の高いセミダブルグレードルを採用している。2008年のモデルチェンジで排ガス規制に対応するために最高出力が30馬力/8500回転から24馬力/9000回転に変更されたが、ラフロードはもちろん、市街地でも無理なく使いきれるなど、スペックでは表せない魅力が溢れている。