今年も白熱した勝利数争い。新進気鋭の若手から経験豊富なベテランまで多彩な顔ぶれが揃い、日本からも今永昇太、山本由伸が参戦。例年にも増して見ごたえのあるシーズンとなった。今回はナ・リーグのシーズン勝利数TOP10を紹介していきたい。

【MLBデータコラム】日本とはケタ違い、スピードスターランキング

 まずは、4位-10位まで。

【4位―10位】
4位T:ディラン・シース(サンディエゴ・パドレス)
   14勝11敗/防御率3.47/33先発/勝率0.56/1完封

4位T:アーロン・ノラ(フィラデルフィア・フィリーズ)
   14勝8敗/防御率3.57/33先発/勝率0.636/1完封

4位T:ザック・ゲーレン(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)
   14勝6敗/防御率3.65/28先発/勝率0.7

7位T:マイケル・キング(サンディエゴ・パドレス)
   13勝9敗/防御率2.95/30先発/勝率0.591

7位T:ローガン・ウェブ(サンフランシスコ・ジャイアンツ)
   13勝10敗/防御率3.47/33先発/勝率0.565/1完封

7位T:ソニー・グレイ(セントルイス・カージナルス)
   13勝9敗/防御率3.84/28先発/勝率0.591

10位T:ジャーメソン・タイロン(シカゴ・カブス)
   12勝8敗/防御率3.27/28先発/勝率0.6

10位T:ランヘル・スアレス(フィラデルフィア・フィリーズ)
   12勝8敗/防御率3.46/27先発/勝率0.6/1完封

10位T:ショーン・マナイア(ニューヨーク・メッツ)
   12勝6敗/防御率3.47/32先発/勝率0.667

10位T:コリン・レイ(ミルウォーキー・ブリュワーズ)
   12勝6敗/防御率4.29/27先発/勝率0.667


 続いて、上位3人を3位からお届け。

3位:今永昇太(シカゴ・カブス)
   15勝3敗/防御率2.91/29先発/勝率0.833
 DeNAベイスターズのエースが海を渡っての初年度だったが、結果的にはドジャースと大型契約を結んだ山本由伸を超える成績を収めることに成功した。シーズン防御率2.91はリーグ3位、奪三振174はリーグ11位。初登板のロッキーズ戦で初勝利を挙げると、6月中旬まで防御率1点台をキープ。7月から8月中旬にかけて2勝しか挙げられず苦労したが、8月下旬からシーズン最後の登板まで6連勝を達成するなど派手な活躍で観客を魅了した。日本人投手の初年度勝利数では、2007年の松坂大輔(当時レッドソックス)が記録した15勝(12敗)と並ぶ歴代3位タイ。明るい性格も相まって地元ファンの人気も高く、来シーズンも大いに楽しませてくれるはずだ。

2位:ザック・ウィーラー(フィラデルフィア・フィリーズ)
   16勝7敗/防御率2.57/32先発/勝率0.696
 デビュー10年目、フィリーズ5年目のベテラン。今シーズンはキャリアハイとなる16勝を挙げ、これで4年連続の二桁勝ち。防御率2.57もキャリアハイだ。自身2度目の200イニングを達成しながら、自責点は昨年(192イニング)より20点も減らす大活躍。所属するフィリーズとは2025年から3年間の大型契約をすでに結んでおり、ますます重要性が高まるベテランの来シーズンに期待だ。

1位:クリス・セール(アトランタ・ブレーブス)
   18勝3敗/防御率2.38/29先発/勝率0.857
 昨シーズンまで7度の二桁勝利、うち3度17勝を挙げているメジャー14年目の35歳にとって、今年は復活の年となった。レッドソックスから、初めてナ・リーグのチームに移籍した今シーズン、初勝利は2戦目のDバックス戦。そこから順調に勝ち星を伸ばし、4月中旬から5月にかけて7連勝を達成。6月2週目以降は大きく崩れることなく、シーズン終盤の9月も3勝、防御率1.13の好成績を残し、キャリアハイとなる18勝をマークしてシーズンを終えた。リーグ移籍でまだまだ伸びしろありそうなベテランに今後も期待したい。