<TOP画像:ピジョンバレー上空から>

カッパドキアを有名にしたのは熱気球、ここ10年で気球に乗るため・見るために、世界中から観光客が訪れるトルコ有数の観光地となりました。

毎朝、朝日が登るころ、無数の気球が飛んでいるのはカッパドキアでは当たり前の光景です。朝日に照らされながら、カラフルな気球が空いっぱいの光景は、まるで夢の国のようです。

気球会社で通訳を努め、カッパドキアの気球グランドクルーのライセンスを持つ私が、気球フライトを安全に楽しんでいただくために大切なことをご案内します。

目次

  1. 気球に乗るなら、ベストシーズンはいつ?
  2. 気球に乗るために最適な服装と年齢制限
  3. お得な価格で予約する方法
  4. まとめ

気球に乗るなら、ベストシーズンはいつ?

カッパドキア気球フライト徹底ガイド!ベストシーズン&予約の裏話<前編>
(画像=『たびこふれ』より 引用)

<わくわくするテイクオフ直前>

一番よくいただく質問です。回答は「いつでもベストシーズン」

なぜなら、季節ごとの良さがあり、どの季節が一番かは決められません。では、季節ごとの良さを見ていきましょう。

カッパドキア気球フライト徹底ガイド!ベストシーズン&予約の裏話<前編>
(画像=『たびこふれ』より 引用)

<到着したら、一面のポピーの花でした!>

まず知っておいて欲しいのが、カッパドキアの春と秋は短く、夏と冬が長い気候であるということです。

3月頃から暖かくなり始めますが、4月はまだまだ雪が降る可能性があります。そして5月、日本のゴールデンウィーク頃には夏が始まります。

季節の変わり目である春は、雪や雨が降ることが多いため、気球はキャンセルが出やすくなります。

でも、カッパドキアの広大な大地が花でいっぱいになるのがこの時期です。徐々に緑が濃くなり、到着したら花畑!ということもありますよ。

カッパドキア気球フライト徹底ガイド!ベストシーズン&予約の裏話<前編>
(画像=『たびこふれ』より 引用)

<有名なキノコ岩の間をすり抜けて。>

5月から9月頃までは、ほぼ毎日夏日のカッパドキアです。日中の気温は40度まで上がることもありますが、朝晩は涼しく20度以下くらいで心地よいです。

夏は雨がほとんど降らず、朝は無風のことが多いため、ほぼ毎日気球は飛べます。雲一つない青空に無数の気球は、本当に可愛いですよ。

ただし、観光客が増える時でもあり、気球の予約は混雑します。また、料金が上がるのもピークシーズンの夏です。

気球は日の出とともに出発しますので、夏至前後はフライト時間が早まります。ホテルの出発は4時ごろを想定してください。

カッパドキア気球フライト徹底ガイド!ベストシーズン&予約の裏話<前編>
(画像=『たびこふれ』より 引用)

<雲が出始める秋だから見れる、桃色雲。>

春同様に短いのが、カッパドキアの秋です。9月頃から朝の気温が下がり始め、10度を下回るようになります。

10月始めまでは日中夏日、でも後半には冬に突入します。心地よい秋晴れの日は、まさに観光日和です。

観光には最適な気温の時期ですが、春同様に雨が増えるためキャンセルが出始めます。また、秋から初冬は霧も出やすくなるため、視界が悪いことが理由でのキャンセル、または、数時間待機して霧が晴れたら、フライト催行ということもありえます。

カッパドキア気球フライト徹底ガイド!ベストシーズン&予約の裏話<前編>
(画像=『たびこふれ』より 引用)

<バルーン・キス:雪の降る中の奇跡の瞬間!>

カッパドキアの冬は極寒です!一番寒いのは1月、初雪は11月頃です。ホワイトクリスマスになることもある、寒いけれどワクワクする季節です。11月から3月頃まではカッパドキアは冬と考えましょう。

この時期、日の出の時間に雨や雪が降っている、または降ることが予想される場合は、フライトはキャンセルされます。天候を理由にキャンセルが増える時期です。現在ほど航空局の管理が厳しくなかった頃は、雪の降る中飛ぶこともありましたが、雪の日は視界も悪く、気球の風船内部の温かい空気で溶かされた雪が全て乗客に降り注ぐので、現在はキャンセルされることが多いです。

でも、冬だけの特権があります!早朝のフライトがキャンセルされたとしても、外気温の低い冬は、午後にフライトが催行される可能性があります。

冬は氷点下が当たり前のカッパドキア、上空はさらに気温が低いです。完全防寒で挑んで下さい。寒いですけど、上空から見下ろす銀世界は絶景ですよ!※なぜ冬だけは午後のフライトがあるのかについては、後編にてご説明します

気球に乗るために最適な服装と年齢制限

カッパドキア気球フライト徹底ガイド!ベストシーズン&予約の裏話<前編>
(画像=『たびこふれ』より 引用)

<出発直前>

カッパドキアは夏は暑く、冬は極寒の場所です。気温で言えば、夏は40度まで上がり、冬は−25度まで下がる可能性があります。夏でも気球の飛ぶ時間帯の早朝は15度を下回りますので、上着は必要です。冬は完全防寒で準備しましょう!私は、ダウンのロングコートに、中は重ね着します。マフラーや手袋は必需品ですし、頭や顔も凍えますから、毛糸の帽子などあると良いですよ。カイロもあるとありがたいです。

1年を通じて、動きやすい服装+季節に合わせた防寒対策が大切です。

また、気球に搭乗するためにはカゴをよじ登る必要があります。気球には乗り降りするためのドアなどありません。カゴの側面にある足掛け穴に、足をかけて約1mのカゴをよじ登ります。そのため、スカートではなくズボンが最適です。ミニスカートの方も時々いらっしゃいますが、搭乗の際にパンツ丸見えになります。

靴は底がフラットなものにしましょう!サンダルやヒールの高い靴はおすすめしません。

これは、到着時に風がある場合、ハードランディングと呼ばれる、バウンドしての到着になる場合、サンダルは脱げてしまう可能性もありますし、ヒールの高い靴はカゴの内部に引っかかったり、他の乗客を踏んで怪我をさせてしまう可能性があるため、避けましょう。

フライト中の撮影はもちろんOK!思い出の写真をたくさん撮って下さい。ただしテイクオフ・ランディング時は、カメラはしまっておいて下さい。衝撃で落としてしまう可能性があります。携帯電話での撮影も可能ですが、上空から落とさないように!落としたら、ほぼ見つけることはできません。

お子様やご高齢の方の搭乗について

ご高齢の方ももちろんご搭乗いただけます。1時間のフライトで立っていることができるならば、搭乗は可能です。搭乗に際し、手伝いが必要でしたら事前にご連絡下さい。スタッフが抱えてお乗せしますので、ご安心ください。

逆に、年齢6歳以下のお子様は、搭乗できない可能性があります。フライト当日の天候やパイロットの判断によって変わりますが、事前に確認が必要です。

お得な価格で予約する方法

カッパドキア気球フライト徹底ガイド!ベストシーズン&予約の裏話<前編>
(画像=『たびこふれ』より 引用)

<夏は気球で大混雑のカッパドキア>

同じカッパドキア気球フライトならば、できればお得な価格で予約したいところです。2024年の気球の料金でみると、100ユーロから450ユーロと、かなりの幅があります。これは飛行機と同じ理由です。夏のピークシーズンには料金が上がり、観光客の少ない冬などのオフシーズンには料金が下がります。また、他にも混雑するのは、トルコの祝日・連休期間や年末年始、中国の祝日期間は中国からの観光客で大混雑し、気球の料金が上がります。

オフシーズンは比較的抑えた料金が出ますが、さらにお得な料金は、前日に出ます!これは、前日になっても空きが多い場合は、価格を下げて販売されるためです。

以上のことから、おすすめの予約方法をまとめると、ピークシーズンは価格よりも予約の確保が大切なため、早めの予約が最適です。一方、オフシーズンは、直前まで待って値段が下がったところで予約するのが最適ですかね。

付け加えて大切なポイント!フライトがキャンセルになった場合、翌日の予約は前日からの振替えもあり混雑するため価格はあがります。また、予約はあくまで、予約した日のみです。翌日に振替をご希望の場合、価格が上がることもありますので、ご注意下さい。

さらにオススメ情報!ギョレメの上空を飛ぶフライトが一番人気ではありますが、現在は他にもウフララ渓谷、ソアンル渓谷、チャトでも気球フライトが催行されています。お値段はちょっとお安めです。キノコ岩はないですが、景色は絶景で、狙い目ですよ。

気球フライト情報・予約(CAPPADOCIA TRIP/ LLT Turizm)

  • 住所:Goreme Beledesi, Isali-gaferi-avcilar Mah, Ragip Uner Cad, No1, Merkez Nevsehir
  • 電話:+90 535 061 9884
  • MAIL:info@cappadocia-trip.com

まとめ

カッパドキア気球フライト徹底ガイド!ベストシーズン&予約の裏話<前編>
(画像=『たびこふれ』より 引用)

<カラフルな気球が飛ぶ「夢の国」>

気球に関して、事前に知っておいて欲しいことがたくさんあり、前編では季節ごとの違いや気球フライトに適した服装、予約方法など、基本的な部分をご紹介しました。後編では、さらに気球に関して深堀りして、気球の安全性や飛ぶ仕組みなど、そして頂いたご質問の中から、ちょっとユニークなものをご紹介します。

ぜひお楽しみに!

文・写真・CAPPADOCIA TRIP/提供元・たびこふれ

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