「病院向けポケベル」も2024年現在でも活躍中

先述した通り、2024年現在、ポケベルは主に病院向け通信システムとして活用されています。医療現場では、電磁波の発生が少なく、建物内でも受信しやすいポケベルの特性が重宝されています。特に、緊急時の連絡や医療スタッフ間の情報共有に利用されており、携帯電話やスマートフォンが使用できない環境下でも確実な通信手段として機能しています。このように、一般向けのサービスは終了したものの、特定の分野では依然としてポケベルの技術が重要な役割を果たしているといえるでしょう。

「位置情報の特定が難しい」点も特定の場面で強みになり得る

国内では「防災無線」や「病院向けの機器」へと姿を変えたポケベルですが、冒頭でも述べた通り、海外では軍事目的の通信機器としてポケベルが現役で使用されるケースもあります。

冒頭でも触れましたが、ポケベル爆発事件が発生したレバノンのシーア派組織ヒズボラは、イスラエルへの警戒からメンバーに位置情報が特定されるスマホを持ち歩かず、代わりにポケベルを持ち歩くように指示していたほどです。ポケベルは受信専用機のために位置情報が特定されないため、サイバー攻撃の対象になりづらいという点は逆に強み。

つまり軍事目的など「位置情報の特定を困難にしたうえで、通信も行う必要がある」場面ではポケベルは現役の通信手段になり得ます。ただし紛争下ではそのポケベル本体が攻撃の対象になり得るケースがある点には警戒が必要といえます。

文・オトナライフ編集部/提供元・オトナライフ

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