誰もが知る高級ファッションブランドの腕時計にスポットを当てた実機レビュー連載。今回はVol.1に引き続き、グッチ(GUCCI)の時計を紹介する。
〜グッチの時計って?〜
1972年にウオッチ分野に進出して以来、50年以上にわたり現代性と伝統、革新とクラフツマンシップ、ファッションとエレガンスを融合させたアイコニックな製品を生み出し続けるグッチ。その時計は一貫してスイスメイドであり、すべての製品がラ・ショー・ド・フォンにある自社ファクトリーで組み立てられている。クオリティの高いコンポーネントを使ったスイス時計製造技術の伝統、グッチならではのディテール、そしてイタリアの優れた技で作られる時計はファッションブランドの域を越え、ウオッチ業界にも一目置かれている。本記事で紹介する“〔グッチ ダイヴ〕”ラインは、水深300メートルまでの防水性、ねじ込み式の裏ブタとリューズといったダイビングを念頭に置いた仕様で、リサイクルスチールやブラス、ラバー、バイオ由来の素材を用いたデザインが特徴。年々パフォーマンス性を向上させている。
グッチ ダイヴ ウォッチ(40mm)
●ユニークなインデックスの本格派ダイバーズ
“グッチ ダイヴ”から、個性的なインデックスとグッチを象徴するウェブ ストライプのベルトが印象的な40mmモデルをセレクト。スチールケースにセラミックベゼルを使用した300m防水の本格派ダイバーズだ。西欧諸国で幸せのシンボルとして大切にされてきたビー(ハチ)をあしらった文字盤デザインも個性的。蛍光インデックスと反射防止加工サファイアガラスで昼夜問わず視認性が良く、赤色の秒針がデザインにアクセントを加えている。ムーヴメントには自動巻きキャリバーを搭載しており、滑らかなスイープ運針が見られる。
●高い防水性を誇るが薄くて軽い!リューズトップの刻印もグッチ仕様
自動巻きムーヴメントを搭載しているが、ケース厚はダイバーズウオッチにしては薄めの約11mm。そんなにゴツゴツしていないので人を選ばず、オールシーズンで活躍できそうだと感じた。また、ケース側面にネジ穴が空いている(ケース側面を本体と別に成形してネジ留めで組み合わせている)珍しいデザインで、リューズトップにはグッチのマークが刻印。側面から見てもひと味違ったビジュアルが楽しめる。
●手首を彩る絶妙な存在感
大きすぎず小さすぎずの40mm径ケースとウェブ ストライプのベルトが手首で絶妙な存在感を発揮。また、グリーン・レッド・グリーンが印象的なベルトはバイオ由来のプラスチックが使用されている。軽い着け心地で非常に通気性が良く、夏場でも蒸れにくそうだと感じた。さらに一般的なダイバーズウオッチより軽量なため、重たい時計が苦手な人も着用できそう。赤や緑、黒を基調としたファッションとの相性が良さそうで、この時計を軸にしたコーディネイトを考えてみるのも面白いと思った。
Vol.1・Vol.2に分けてイタリアの高級ファッションブランド、グッチ(GUCCI)の時計を紹介した。時計界の枠を越えた高いブランド知名度とスイスメイドの信頼性、ビー(ハチ)をモチーフにした個性的なデザインのグッチ タイムピーシズ。ウオッチメイキング50年を超える歴史を武器に、今後もユニークな時計を生み出していくに違いない。
文◎市村信太郎(編集部)