フォード初の小型車で、大ヒットしていたフォード・ファルコンをベースとしたスポーティーカーとして、1964年にコンバーチブル及びHTのラインナップで登場しました。スマートなスタイリングと性能、マーケティング調査により開発された結果、発売当初から大ヒットし、アメリカの自動車史に残る大ベストセラーとなりました。
フォードは、マスタングのイメージアップの目的のためにル・マンにファクトリーチーム送り出したといわれています。特筆すべき特徴として、オリジナルベースを簡素にして本体価格を抑える代わりに、直列6気筒エンジンと2種のV型8気筒エンジン、AT、ディスクブレーキ等、あらゆるオプションパーツからチョイスして、自分好みのカスタム仕様のクルマに仕立てるフルチョイス・システムにより、マスタングといっても、内容がぴんからキリまで存在し、あらゆる層の若者の人気を集めました。
テクノ製マスタングは、今回ご紹介するコンバーチブルとNo.834のHTのバリエーションが存在しますが、実車は、脱着不可能なスチール製ルーフ仕様でしたが、テクノでは、コンバーチブルのバリエーションを作るため、HTは脱着可能な黒いプラスチック製で再現しています。
このミニカーは、1966年に発売されたようで、当初は、コンバーチブルとHTのノーマル仕様のみで、ボディカラーは、ホワイト、レッド、ブルーメタリック、ゴールドメタリック、濃紺等のカラー・バリエーションがありました。
その後、フロント・グリルにジュエル製フォグライトを追加し、アイボリーのボディにボンネット&トランクを濃紺にし、左右のドアにゼッケン、ボンネットとトランクにストライプ等のデカールを貼ったラリー仕様や、アイボリーのボディに、ドア、ボンネット、トランクを黒にして、ドアとトランクにPOLICEのデカール、ルーフにブルーのランプを装着したPOLICEカーのバリエーションが展開されました。
マスタングのミニカーの前期仕様は、左右ドアに三角窓とドアの内張が別パーツのプラスチック製にて再現されていましたが、後期仕様は、それらが省略され、ダイキャスト製ドアの内張がモールドにて再現されました。
私の見解では、POLICE仕様のみ、発売時期が遅かったため、初期のドア仕様の存在は無いと思われます。アクションは、フロント・タイヤの操舵機構、リア・タイヤのスプリング・サスペンション、シートのスライド&リクライニング、ボンネット、左右ドア、トランクの開閉、トランクには、プラスチック製の三角表示板と携帯用ガソリン・ポリタンクが積まれていました。また、分解組み立ても可能でした。
エンジンはV8 289が搭載されて、左右フロントフェンダー先端に、289Vのデカールが貼られ、高性能版のマスタング仕様となっています。また、ダイキャスト製ホイールは、初代マスタングのホイール・キャップを模した仕様です。
文・丸餅博士(門内 文明)/提供元・CARSMEET WEB
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