一家に一台はある冷蔵庫。毎日稼働している家電だけあって、冷蔵庫が急に動かなくなったら……と考えることは意外とないかもしれません。冷蔵庫がひとたび故障すると、食材を廃棄することになったり、保存ができずに困ったりと、一夜にして不便な生活に陥ります。
この記事では、冷蔵庫の寿命や買い替えのサインについて解説します。あわせて、長持ちさせるための使い方もレクチャーしますので、ぜひ最後までチェックしてください。
冷蔵庫の寿命と買い替えサイン
冷蔵庫の使い方や手入れの度合いなどによって異なりますが、一般的に冷蔵庫の寿命は11~13年です。また、内閣府の実施した「消費者動向調査(2022年3月)」においても、冷蔵庫の平均使用年数が12.9年とのデータも出ています。買い替えの主な理由は、故障です。
参考:消費者動向調査|e-Stat 政府統計の総合窓口
続いて、冷蔵庫の買い替えサインについてもみていきましょう。買い替えのサインとしては、以下のようなものが挙げられます。
■耐用年数を過ぎた
■メーカーの部品保有期間を過ぎた
■冷えが弱くなった
■水が漏れている
■アイスや氷が溶ける
それでは1つずつ解説します。
耐用年数を過ぎた
耐用年数が過ぎた場合は、買い替えを検討するタイミングと考えてもいいでしょう。耐用年数とは、資産を使用可能な期間のことです。国税庁の発表では、電気冷蔵庫の耐用年数は6年となっています。
先述したように、冷蔵庫の寿命は11~13年ほどでした。しかし、耐用年数の面から見ると、もう少し短めに設定されています。つまり、11~13年程度使えることが多いものの、冷蔵庫の故障や修理のタイミングはそれよりも早くやってくる可能性がある、ということです。
耐用年数の6年を経過して故障するということは、他の部品も壊れる可能性があるということを意味します。故障すれば、修理費用が必要です。修理して使用できるようになれば問題ないですが、修理後に別の箇所が故障する可能性があります。
修理費をその都度払っていると買い替えたほうが結果的に安かった、といったケースもあるでしょう。耐用年数を過ぎた場合、買い替えのタイミングだと考えるのもひとつの方法です。
参考:耐用年数(器具・備品)(その1)
メーカーの部品保有期間を過ぎた
メーカーの部品保有期間も冷蔵庫を買い替える際のサインにできます。部品保有期間とは、冷蔵庫の故障時に修理できるよう必要な部品を保有する期間のこと。メーカーで定められており、一般的には製造が打ち切られてから9年に保有期間が設定されています。
冷蔵庫の耐用年数は6年で、一般的な寿命は11~13年でした。仮に6年を過ぎて故障しても、9年以内であれば修理自体は可能です。ただし、部品保有期間の9年を過ぎれば、修理する部品がなくなり、修理もできなくなるというわけです。
冷えが弱くなった
冷蔵庫の冷えが弱くなったと感じた場合も、買い替えのサインととれるでしょう。時間をおいても温度が下がらなかったり、庫内温度が室内温度とあまり変わらないようであれば、寿命であったり故障していたりする可能性があります。
冷蔵庫は寿命が近づくにつれて冷却機能の低下を引き起こし、庫内が冷えにくくなるものです。扉をしっかり閉めている、適切に使用しているにもかかわらず冷えにくいのであれば、寿命を迎えている可能性が高いでしょう。
水が漏れている
庫内や冷蔵庫の下がぬれる、冷蔵庫の水漏れも寿命のサインのひとつです。水漏れしている箇所によって原因が異なります。まずは、水漏れ箇所を特定するようにしましょう。
床に水が漏れている場合は、蒸発皿用のファンモーターや水をためているタンクに不具合があるため、修理や買い替えを検討しましょう。庫内で漏れている場合は、冷気が出るところに付着したカビやほこりが原因の可能性があります。掃除をすることで改善する場合もあるため、お手入れをしてみましょう。
アイスや氷が溶ける
冷蔵庫の冷却機能が低下している場合には、不具合が冷凍庫にも見られます。アイスや氷が溶けている場合も、買い替えを検討するといいでしょう、
冷凍庫の氷が作れない、氷はできるけど時間がかかる場合なども、寿命を迎えようとしているサインです。一方で冷蔵庫が冷えているのに、製氷機や冷凍庫など凍らせる機能が先に故障することもあり得ます。
冷凍庫のアイスや氷が溶けている場合には、故障を疑って買い替えを検討するようにしましょう。