■今こそ“祖先からのメッセージ”に耳を傾けよ!
このように、「寺社・石碑データベース」は津波被害に関する貴重な歴史的記録となっており、読者も防災のためにぜひ参考にしていただきたい。もちろん、ここに登録がないからといって、その地域が安全だとは限らない。過去にあった津波碑が流されてしまっている可能性も否定できないからだ。なお、一般の人々もデータを登録できるシステムになっているので、近所に同様の津波碑や遺物があれば、ぜひ登録していただきたい。
とりわけ近畿地方や四国の津波碑は、いつ起きてもおかしくない南海トラフ巨大地震に備えるため、大いに活用すべきだ。東日本大震災では、被害の大きかった岩手・宮城・福島3県の犠牲者のうち90%以上が水死、また65%が60歳以上の高齢者だった。津波から逃げ遅れて亡くなった人々が実に多い。しかも、南海トラフ巨大地震は津波到達が極めて早いとされているため、直ちに避難することは必須。これまで以上に、津波碑に込められた“祖先からのメッセージ”に耳を傾けることの重要性は高まっていると言えるだろう。
参考:「寺社・石碑データベース(大阪・国立民族博物館)」、「朝日新聞」、「南伊勢町 地域防災計画」、ほか
※当記事は2018年の記事を再編集して掲載しています。
文=百瀬直也
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提供元・TOCANA
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