名車レガシィの名前が2025年に消えることが決定
SUBARUは2024年10月24日、レガシィ・アウトバックを2025年3月末の受注をもって終了することを発表。あわせてアウトバック誕生30周年記念の特別仕様車「30th Anniversary」を公開した。
レガシィは1989年にエンジンからプラットフォーム、デザインの細部まで完全な新設計モデルとしてデビュー。スバルの水平対向エンジンとシンメトリカルAWDというコアテクノロジーを、大いに広めた名車だ。とくにツーリングワゴンは高い人気を集め、1990年代から2000年代初頭に「ワゴン・ブーム」を巻き起こした。
レガシィは、日本だけでなくワールドワイドで販売する世界戦略車だったこともあり、モデルチェンジを重ねるごとにサイスが拡大。主要マーケットのアメリカ向けのキャラクターを強めていった。そのため先先代モデルでツーリングワゴンの販売を終了。現行モデルはセダンも取りやめ、日本ではワゴンSUVという性格のアウトバックのみラインアップしていた。
現行アウトバックは、1.8リッター水平対向ターボを搭載し、スバルらしいタフな走行性能と、上質な作り込みでファンから高い支持を集めている。ボディサイズは4870×1875×1675mmと、日本の道路環境を考えるとやや大柄。リーズナブルなサイズでキャラクター的にオーバーラップするレヴォーグ・レイバック(4770×1820×1570mm)の人気が高いこともあり、アウトバックの販売を終了する方向になったようだ。
往年のレガシィのブームを知る世代にとっては寂しいが、アウトバックは北米市場ではフォレスター、クロストレックとともにスバルを支える主力車種だ。今後も代を重ね、ますます魅力的に進化することは間違いない。いつかまた、日本市場での復活も期待したいところである。
30周年記念車は足回りも調律したマニアックモデル
アウトバック30周年記念車「30th Anniversary」は、500台の限定販売モデルだ。2024年10月24日から11月10日の期間中、全国のSUBARUディーラーで抽選申し込みを受付中である。
限定車はリミテッドEXをベースに各部をスポーティに仕上げたのが特徴で、足回りにはSTIチューニング日立Astemo製SFRDフロントダンパー&STIチューニングリアダンパーを装着。標準車以上のフラットで滑らかな乗り心地と意のままに操れる走行安定性を両立したという。エクステリアは、グリルやルーフレール、ドアミラーなどをブラックで統一。インテリアは、アイボリー×ブラックのナッパレザーの本革シートと専用ハーマンカードンサウンドシステム(11スピーカー)で上質に仕上げている。30th Anniversaryならではのリアオーナメントや専用刺繍ドアトリムなどスペシャル感の演出も抜かりはない。エンジンは標準車と共通の1.8リッター水平対向ターボ、駆動方式はもちろんAWDだ。
30th Anniversaryは6代目アウトバックの集大成であり、レガシィという名車のメモリアル。かつてレガシィを楽しんだヤング・アット・ハートな大人や、どこまでも快適に走っていきたいと考えるアクティブ派に最適なオールラウンダーだ。手にいれる価値は大いにある。価格などの詳細はディーラーでの抽選申し込み時に説明してくれる。