また、電子制御スロットルを新たに導入。一般的には電子制御スロットルを採用すると反応はリニアになり、機械的なスロットルにありがちな遊びがほとんどないことが多い。しかし、この新型390デュークにはあえて適度な遊びが設けられているようで、スロットルグリップを通じてエンジンの心地良い振動が伝わってくる。その振動がライダーにアクセルを開けることを促しているような感覚は、とても新鮮であった。

中型クラスの概念を超越している豪華なスペックのサスペンション

サスペンションはフロントが伸び側圧側の調節が可能な倒立フォークを、リアがプリロードと伸び側のダンパー調節が可能なシングルショックを搭載。中型クラスの車両としてはここまで豪華なスペックを搭載するのはかなり珍しい。実際、峠道では前後ともに締め気味で走っていたサスペンションを高速道路で最弱まで緩めてみると、その乗り心地は相当快適に変化。座面に伝わってくるショックも大幅に緩和されたので、これなら長距離ツーリングも難なくこなすことができそうだ。

総括

このモデルはインド生産だが、先述の通り装備群はかなり豪華。海外生産、国内生産含めて日本国内ブランドの比較的リーズナブルな価格で購入できるバイクと比べると、この390デュークは相当高品質にできているように思える。はっきり言って、日本メーカーもうかうかしていられないのではないか? と考えさせられてしまった1台だ。