米国のブロガー、ジェイソン・デイビス氏が、千葉のフクダ電子アリーナで10月19日に開催されたJ2リーグのジェフユナイテッド千葉対ヴァンフォーレ甲府の試合(2-1)を観戦し、日本のサッカー観戦文化とその魅力について考察している。
同氏がまず驚いたのは、地元サポーターの一体感ある応援のようだ。「アメリカのティンバーズアーミー(MLSのポートランド・ティンバーズのサポーターグループ)の声援すら霞むほど」と表現。特にスタジアムの北ゴール裏を埋め尽くした千葉のサポーターと南ゴール裏に集結した甲府サポーターが見せた情熱は印象的だったと伝えている。
また、アクセスの良さもデイビス氏にとって大きなポイントだったようだ。東京の複雑な交通網にもかかわらず、JR蘇我駅から徒歩10分の距離にあるフクダ電子アリーナは訪れやすく、海外のファンでも十分楽しめると感じたという。
スタジアム外の広場では地元のフードトラックやエンターテイメントが並び、日本特有の観戦前の雰囲気が漂っていたとし、「アメリカで見られるスポーツ観戦前の風習“テールゲート”文化とは異なるが、観客が事前に楽しめる場がある点は興味深い」と感想を述べている。
さらに、試合中にデイビス氏が隣席で目撃したイタリア人と思われるビジネスマンの存在によって、日本のJリーグがいかに海外から注目されているかを感じたという。その人物はスーツ姿で試合開始後に姿を現し、選手の動きを細かく記録しており、スカウトではないかと推測。筆者は「この試合が日本人選手の海外移籍に結びつくかもしれない」と驚きをもって伝えた。
日本のサッカーが持つ地域密着型の魅力と、地元サポーターの熱気が、外国のサッカーファンからも関心を集めている要因の1つかもしれない。