プロジェクターがあれば、スクリーンや壁に映像を投影して大画面でテレビや動画サービスなどを楽しむことが可能です。この記事では、プロジェクターとテレビやモニターとの違い、プロジェクターの選び方を徹底解説します。
そのほか、おすすめの家庭用プロジェクターを紹介するので、商品選びの参考にしてください。
プロジェクターのメリット
プロジェクターの購入を検討している人の中には、同じく映像を見られるテレビやモニターと比べ、どれがいいのか悩んでいる人もいるでしょう。まずは、プロジェクターとテレビやモニターとの違い、プロジェクターのメリット・デメリットについて解説します。
近年発売されているプロジェクターのなかには、テレビチューナーを内蔵している製品や、ワイヤレスチューナーでの接続ができる製品なども登場しています。そのため、テレビ視聴を目的としてプロジェクターを利用することも可能です。
テレビやモニターとプロジェクターとの違いは、やはり画面で動画を楽しめることでしょう。また、テレビやモニターのように設置場所をとらないことや、場所を選ばずテレビ(動画)を見られることなどが相違点といえます。その他にもメリット・デメリットが多く存在するため、一つずつ見ていきましょう。
主なメリットは、以下の5点です。
テレビを大画面で見られる
テレビに比べて安い
テレビよりも消費電力が低い
スペースが節約できる
どこでもテレビが見られる
プロジェクターであれば、壁や天井に映像を広げることができ、テレビよりも大画面で視聴できるのが魅力です。テレビのサイズは32インチから55インチ程度が一般的ですが、プロジェクターであれば、100インチ以上の大画面で視聴できます。また、テレビでは購入したサイズで視聴することになりますが、プロジェクターでは設定によって画面サイズを自由に変えられるのもメリットです。
プロジェクターは、テレビに比べて比較的安価に購入できる点も魅力です。大画面テレビとなると、20万円以上のモデルが多くなります。一方のプロジェクターは、4K対応などであれば高価なものもありますが、全体的に見るとテレビに比べて安価なモデルが多い傾向にあります。
消費電力についても、プロジェクターの方が低いモデルが多いのが特徴です。4Kプロジェクターと4Kテレビの消費電力を比較すると、モデルによる多少の違いはあるものの、1時間あたりの消費電力はプロジェクターの方が低い傾向にあります。テレビを見る際のランニングコストを抑えたい人に向いているといえるでしょう。
また、プロジェクターは、テレビやモニターほど本体サイズが大きくないため、設置スペースが限られている人にとってはもっていこいです。プロジェクターは壁や天井に映像を映し出すため、テレビに比べて全体的にスペースを必要としません。
家の中に、天井や壁など平らな面が複数あるのであれば、プロジェクターを自由に移動して場所を問わずテレビを楽しめるでしょう。外でも楽しめる携帯型であれば、キャンプや友人宅に持ち込んで楽しむことも可能です。
プロジェクターのデメリット
一方で、以下のような4つのデメリットもあります。
画質に関する問題
明るい部屋では照明具合が必要
音質問題
起動に時間が必要
画質に関しては、プロジェクターはテレビよりも画質が劣るといわれています。画質に関して妥協できないというのであれば、テレビを購入する方が無難でしょう。また、プロジェクターの映像は、明るい部屋より暗い部屋の方がキレイに映ります。そのため、遮光カーテンを用いるなど、ある程度の明るさ調整が必要です。
プロジェクターは製品によっては、オーディオ機能が搭載されているものもあります。その場合、外部接続のオーディオ機器を準備する必要があります。さらに、臨場感ある音質を求めるのであれば、やはり外部接続のステレオを準備した方がいいでしょう。ただし、ステレオを設置してしまうとプロジェクターを容易に動かせなくなるため注意しましょう。
また、起動に時間を要するというデメリットも存在します。テレビであればリモコンのスイッチを入れるとすぐに視聴できますが、プロジェクターでは映像が映し出されるまでに少し時間がかかる点には注意しましょう。
以上のメリット・デメリットを把握したうえで、プロジェクターがおすすめの人を紹介します。やはり、プロジェクターは大画面で動画やテレビを視聴したい人向きです。また、オーディオ機器にこだわれば、映画館のような映像と立体的な音響を味わえます。
一方でテレビがおすすめなのは、高画質で映像を味わいたい人です。プロジェクターよりも画質は優れているため、映像美を求めるのであればテレビが適しています。また、室内の明るさに左右されないため、環境を問わず利用したい人にもテレビが向いているでしょう。
プロジェクターの選び方
プロジェクターのメリット・デメリットを理解したところで、次は実際にプロジェクターの選び方について紹介します。選ぶ際に押さえておきたいポイントは、以下の4点です。
種類
投影サイズ・距離と設置場所
解像度・明るさ
機能性
なお、プロジェクターには自宅で使用するホームタイプと、学校やビジネスシーンなどで使用するビジネスタイプが存在します。
それぞれの用途は、以下のとおりです。
ホームプロジェクター
・携帯型から据え置き型まで種類が豊富
・高音質なスピーカーを内蔵している製品が多い
・単体で動画が見られる専用OS搭載製品が多い
・HD画質から4K画質まで幅広い映像が表示できる
ビジネスプロジェクター
・明るいところでの使用を想定しているため、輝度が高い
・移動を加味したスリム・コンパクトモデルが多い
・PC用入力端子が豊富にある
用途に応じた製品を把握したうえで、以下の特徴を押さえて製品を選びましょう
■種類
プロジェクターは、3つの種類に分けられます。バッテリーを内蔵し携帯性を重視した「携帯型(モバイル型)」、常設して使う画質重視の「据え置き型」、2つの中間に位置する携帯性と画質を両立した「中間型」です。
バッテリー内蔵でいろいろな場所で使用できる携帯型は、キャンプや社内などでも使用したいのであればおすすめです。コンパクトサイズで、手軽に持ち運べます。一人暮らしの人にもぴったりです。
バッテリーを内蔵していない中間型は、コンセントがない場所では使用できません。ただし、家の中であれば手軽に持ち運べて便利です。リビング以外にも寝室などで利用する場合は、中間型がいいでしょう。また、プレゼン資料を表示するなどのビジネスシーンでも中間型は向いています。
高画質モデルが多い据え置き型は、天井に固定したり、棚などに置いたりして使う常設タイプです。映画やスポーツなどを大画面の固定スクリーンで楽しみたい場合は、据え置きタイプが向いています。
■投影サイズ・距離と設置場所
プロジェクターを選ぶ際には、投影サイズと距離をチェックしておきましょう。投影サイズとは、投影される映像の大きさのことです。投影サイズは、本体とスクリーン(壁)との距離で決まります。したがって大画面で投影したい場合は、極力投影する場所から離して設置する必要があるため、注意しましょう。投影サイズは、幅広いサイズの製品が販売されており、おおよそ30インチ程度から100インチ以上の大画面まで対応しています。
次に、希望するサイズを映すために投写距離を確認しましょう。投写距離とは、プロジェクターのレンズから投影するスクリーン(壁)までの距離のことです。投影サイズが大きくなるにつれ、投写距離は長くなる傾向があります。
使用する場所によっては、十分な投影距離が確保できないこともあるでしょう。その場合は、短い距離でも大画面に投影可能な短焦点プロジェクターを選ぶのも一つの手です。壁から1mぐらいの距離でも大画面で投影できます。
その他、スクリーンの調節機能についても理解しておきましょう。狭い場所で使用するのであれば、台形補正機能や光学ズーム機能が便利です。
台形補正機能に対応していれば、左右斜め、高い、もしくは低い位置からの投影でもまっすぐに映像を調整できます。スクリーンを使って楽しむのであれば、ズーム機能搭載モデルがおすすめです。光学・デジタルの2種類があります。画質にこだわりたい人には、画質が劣化せずに映像を拡大できる光学ズームがおすすめです。
■解像度・明るさ
画質に影響する解像度や明るさ(輝度)についても理解しておきましょう。解像度とは、どれだけ細部まで画像をキレイに映せるかを表したものです。映像を楽しむのであれば、HD以上をおすすめします。よりこだわるのであれば、4Kも検討しましょう。
解像度がそれほど高くないYouTubeなどのコンテンツ視聴が多いのであれば、HD画質をおすすめします。映画やスポーツなどを高画質で楽しみたいのであれば、4K対応がぴったりです。4K対応の製品は高画質ですが、その分価格も高くなる傾向にあります。
各解像度の目安は、以下の表のとおりです。
また、プロジェクターにおいては明るさ(輝度)も重要な要素です。上述したように、プロジェクターは明るい部屋で映像を投影すると、映像が見えにくくなります。その場合は、輝度の高いプロジェクターであれば、明るく投影することが可能です。
明るさの単位は「ルーメン(lm)」で表示されます。数値が大きくなるほど、明るい部屋でも見やすくなるのが特徴です。
直近のプロジェクターは1000~2000ルーメンの製品が主流となっています。暗い部屋で使用する場合にはこれぐらいの明るさで問題ありません。ただし、昼間の明るい光の中で映し出すのには向かないため、注意しましょう。
昼間でもカーテンを開けて使用したり、テレビ代わりにプロジェクターを使用したりする場合は、3000ルーメン以上がよいでしょう。
■機能性
その他、プロジェクターには多くの機能が搭載されています。以下3つの機能が搭載されていると活用の幅が広がるため、ぜひチェックしておきましょう。
スピーカーの有無
Wi-Fi接続
OS搭載の有無
スピーカーが内蔵されているモデルであれば、別途スピーカーを購入・接続する必要がないため、プロジェクターだけで手軽に映像を楽しめます。音質を求めるのであれば、低音がはっきり出るものを選びましょう。
内蔵スピーカーの数によって、音の立体感に影響が出ます。ボリュームはそこまで大きくないことが多いため、迫力ある音を楽しみたいならスピーカーを別で用意するのもおすすめです。
Wi-FiやBluetooth機能がついたプロジェクターであれば、無線でつなげられるためコードなどが不要なのがメリットです。Wi-Fi非対応の場合は、HDMIケーブルでレコーダーなどと接続する必要が出てきます。
また、OS内蔵モデルはWi-Fi接続するだけで手軽に動画配信サービスなどを楽しむことが可能です。Android OSを搭載したモデルもあり、YouTubeやNetflixなどを視聴できます。
おすすめプロジェクター(家庭用)
ここからは、おすすめの家庭用プロジェクターを3つ紹介します。
■アンカー・ジャパン「Nebula Cosmos Max」
アンカー・ジャパン「Nebula Cosmos Max」は、4K高画質のコンテンツを大画面で楽しめるプロジェクターです。3840×2160画素の解像度と、HDR10の映像表現によりダイナミックかつ繊細な映像を楽しめます。
また、Dolby Digital Plusにも対応。効果音やささやく声がクリアに耳に届くため、映画やライブなどを楽しみたい人におすすめです。オートフォーカス、自動台形補正にも対応しています。
出典:アンカー・ジャパン「Nebula Cosmos Max」
■Aladdin X「Aladdin X2 Plus」
Aladdin X「Aladdin X2 Plus」は、シーリングライトにプロジェクターとスピーカーを搭載した、3in1プロジェクターです。設置は、天井の引掛シーリングに取り付けるだけ。工事不要のため、簡単に設置して使えます。
7秒で起動するほか、短焦点レンズを搭載するため設置距離が短くても、大迫力の映像を楽しむことが可能です。高音質スピーカーを内蔵しており、臨場感のある音が天井から降り注ぎます。
出典:ALADDINX「Aladdin X2 Plus」
■BenQ「GV31/GV31-JP フルHD天井シアタープロジェクター」
BenQ「GV31」は、カタツムリのような形が印象的なモバイルプロジェクターです。オートフォーカス、自動台形補正機能を搭載しているほか、投影角度を自由に調整できるため、レンズを上に向けて天井に投影することも可能です。
約1.7kgと軽量コンパクトなため、手軽に持ち運べるのが魅力。小型ながらも2.4chのスピーカーを搭載し、迫力のあるサウンドを楽しめます。
出典:BenQ「モバイルプロジェクター GV31」
■KABENI「KABENI PRO2(カベーニプロ2)フルHDモバイルプロジェクター」
KABENIの「KABENI PRO2(カベーニプロ2)フルHDモバイルプロジェクター」は非常にコンパクトで取り回しのよい手のひらサイズのプロジェクターです。Androidを搭載しており、出荷時からYouTube、ネットフリックス、プライムビデオがインストールしてあります。
フルHDの高画質映像を4000lmで照射できる一方、重さ542gのため、持ち運びに困りません。自宅で使うのはもちろん、友人宅やイベントスペースでのパーティやアウトドアでのキャンプといったケースでも活躍するでしょう。
出典:KABENI「KABENI PRO2(カベーニプロ2)フルHDモバイルプロジェクター」
■エプソン「ホームプロジェクター EF-22N/B」
エプソンの「ホームプロジェクター EF-22N/B」は、10月24日に発売されたばかりの簡単操作が特徴のホームプロジェクター。自動で映像のゆがみ・フォーカスを補正する機能や自動で障害物回避する機能を搭載しており、複雑な操作をせずに設置することができます。
スクリーン解像度はフルHDで明るさは1000lm。Google TVとスピーカーが内蔵されているため、一台でさまざまなコンテンツを楽しむことができます。また、3年保証が付いているのも嬉しいところです。
出典:エプソン「ホームプロジェクター EF-22N/B」
※Amazonのアソシエイトとして、BCN+Rは適格販売により収入を得ています。
提供元・BCN+R
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