10月1日、フジパングループ本社株式会社(以下、フジパン)は、第66次南極地域観測隊に冷凍パンを寄贈しました。
この寄贈は、1966年から続く伝統的な同社の取り組みであり、南極地域観測隊の活動を支える重要な役割を果たしているといいます。
冷凍パンと南極地域観測隊
解凍するだけですぐに食べられるという焼成済み冷凍パンは、食パンやスポンジケーキなど。また、発酵、焼成して仕上げる冷凍生地も南極地域観測隊に提供しているそうです。
これらの製品は、南極の厳しい環境下でも隊員の日々の健康を支える食事のひとつになっているとのこと。
同社は、「これからも地球環境の観測を支援するために、南極地域観測隊への寄贈を続けていく」と伝えています。
冷凍パン発明の原点
冷凍パンは、南極大陸を探検したアメリカ隊隊長が前年に置き忘れていたパンを翌年に試食したところ、味がほとんど変わらなかったという報告がきっかけで、米国のアーノルド・ベーカーズ社が「冷凍パン」を考案したといわれています。
その後、1966年にフジパンはアーノルド・ベーカーズ社と技術提携を行い、冷凍パンを製造しています。
南極地域観測隊への寄贈の歴史
フジパンは、1966年12月にはじめて第8次南極地域観測隊へ行動食として冷凍パン4,000食分を寄贈したといいます。
その後も毎年、南極地域観測隊への寄贈を続け、今回の寄贈では約30種類の冷凍パンや冷凍生地が提供されたそうです。
同社は寄贈するだけでなく、パン作りの基本から冷凍パンの焼き方までをマスターするための研修を隊員に実施。昭和基地内で寄贈したパンをおいしく食べるためのノウハウを授けているといいます。
<参照>
第66次南極地域観測隊にフジパンの冷凍パンを寄贈~冷凍パンの発展は南極からはじまった~