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NHK大河ドラマ「光る君へ」では、藤原道長の妻となる源倫子(左大臣源雅信の娘で宇多天皇の曾孫)を囲む女子会がよく登場するが、この会の主宰者が百人一首にも登場する女流歌人・赤染衛門である。

この赤染衛門についてダイヤモンド・オンライン「【光る君へ】「人妻であろうとも心の中は…」で話題!才女・赤染衛門と卑弥呼の“奇縁”とは?」という記事で紹介したので、ご覧頂きたい。

ここでは、そのうち、卑弥呼との縁についての部分を紹介する。

赤染衛門は、邪馬台国と卑弥呼を語る上でキーパーソンの一人である、中国の遼東太守・公孫淵の子孫なのである。

中国の文献では、107年には倭国王・帥升らが160人の奴隷(生口)を安帝に献上したとあるのだが、そのあと、使節が来た記述がなく、2世紀頃の倭国では大乱があったとされている。

そして、239年になると、邪馬台国の卑弥呼が後漢を滅ぼして華北を統一した三国時代の魏に遣使して「親魏倭王」と刻まれた金印と銅鏡を授かったとある。

なぜこのあいだ倭国との接触が途絶え、239年(238年説もある)になって急に卑弥呼から使節団の派遣があり、魏からも使節が派遣されたというのは不思議だが、華北から満州南部、さらには朝鮮半島北部にかけて公孫氏を君主とする準独立国が成立して洛陽付近の後漢や魏の支配が及ばなくなったことも原因とみられる。