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集客のためにセミナーや講座を無料で開催する人も多いだろう。しかし実は無料での集客は「強者の戦略」であり、優位性がない限りやめておいたほうがいい。

そう語るのは現役会社員・副業講師の滝川徹氏。今回は、滝川氏の著書『ちょっとしたスキルがお金に変わる「副業講師」で月10万円無理なく稼ぐ方法』より、無料ビジネスの盲点とその代替案について、再構成してお届けします。

無料セミナーは「強者の戦略」

よく巷では無料のセミナーが開催されてますが、個人的には、無料のセミナーはおすすめしません。理屈で考えれば無料で開催したほうが受講者側の「お試し」には最適です。しかし世の中には無料のセミナーが溢れています。その競争に打ち勝つ優位性が皆さんになければ、無料でセミナーを開催しても人は集まらないのです。

受講する側の視点に立ってみてください。無料のセミナーということは、内容は有料のものに及ばない。そう想像しますよね。そうすると、受講者側も自分の貴重な時間を使って受講しようとは思わないのではないでしょうか。

たとえば野球選手の大谷翔平さんが無料で講演するとなれば、どんな話でもいいからとにかく話を聞きたい。そう感じる人も多いでしょう。しかし私たちのように知名度が低い人物が無料で話をしても、たいした話は聞けそうにない。そう感じる人がほとんどということです。

話の質に関係なく、皆さんの話を聞きたい。そう思ってもらえる知名度・レベルにならないと無料のセミナーを開いても集客はむずかしいというのが私の考えです。つまり、無料セミナーは強者が取る戦略なのです。

コラボセミナーは新しい客層にリーチできる

一方で、他人と共催するコラボセミナーは集客方法としておすすめです。新しい顧客層にリーチできるからです。

たとえば同じ時間管理をテーマにビジネスをしていても、私の顧客層とAさんの顧客層は基本的には異なります。それは私とAさんでは、発信している内容や個性が異なるからです。

野球が好きな人でも好きな選手は人それぞれですよね。それと同じです。コラボセミナーのいいところは、たとえば私とAさんとで、タスク管理と時間管理のセミナーを共催する場合、私のことを知らないAさんの顧客に接する機会が得られることです。

Aさんの顧客は時間管理に興味があるわけですから、タスク管理を紹介する私の話にも興味をもってくれるかもしれません。そうすると、コラボセミナーの終わりに「今度継続セミナーをやりますのでよかったら参加してくださいね」と情報提供すれば、そこから会員になってくれる可能性も出てくるわけです。