ただし、定年制度というのは終身雇用制度の副産物です。終身雇用で原則辞めさせられないから、人為的に作られた卒業タイミング、それが定年制度というわけです。
だから定年を辞めるということは終身雇用も見直すということになります。なので単純に定年制度だけ廃止すれば済むという話ではないんですね。
ではどうするか。提言通り定年制度を廃止し、年齢ではなく「いらなくなった人」から順次辞めさせられる仕組みを作るか。
やはりそれが一番抜本的な処方箋でしょう。上記のような定年問題にくわえ「日本人の給料が全然上がらない問題」「人手不足の問題」に対しても極めて有効な処方箋です。
問題は誰もそんなこと議論してないってことですが。
ただ、少なくとも定年問題に対しては有効なプランBというものがあります。それは「年功賃金から、働きに応じて処遇を柔軟に見直す制度へのシフト」ですね。
そう、それは言ってしまえばジョブ化ということになります。
以降、 政治も企業も、定年制度を弄ることでめんどくさいことをすべて先送りしてきた 定年という概念を捨てたほうがいい理由
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編集部より:この記事は城繁幸氏のブログ「Joe’sLabo」2024年2月22日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はJoe’s Laboをご覧ください。
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