政治権力批判に及び腰の日本
米ハリウッドで10日に行われたアカデミー賞受賞式で、著名な司会者のジミー・キンメル氏がトランプ前大統領を痛烈に皮肉る一撃を放ちました。「そこまで言っていいんかい」「そこまで言うのが米国メディアか」と思いました。
同時に、米国の政治、社会環境、メディア環境は日本と大きく違い、比較は難しいにしても、「日本のメディアは政治権力に対して及び腰でありすぎる」というのが私の感想です。
キンメル氏は米国の人気のテレビ司会者、コメディアン、プロデューサーです。ABC放送の「ジミー・キンメル・ライブ」の司会者で、様々なゲストを招き、トークショーをしていると紹介されています。
恐らく大統領選を始めとする政治を含め、自由で辛辣な発言も多いのでしょう。トランプ氏はアカデミー賞については、「政治的で不公平だ」と批判してきたそうです。
そうした背景もあったのでしょう。アカデミー賞の受賞式の最中に「キンメルは最悪の司会者だ。キンメルを追い出せ。『米国を再び偉大に』(トランプ氏の選挙用スローガン)」と、SNSに投稿したそうです。
乱暴な言動を繰り返しているトランプ流です。そこまで言われたら、売られた喧嘩は買う。キンメル氏は反撃にでました。それがまた、米国流で面白い。「大統領、ご視聴ありがとう。まだ起きているとは驚いた。刑務所の就寝時間を過ぎているのでは」と。