机の上に散らかった小道具が朝になると片付いている。
そんな出来事を不思議に思った男性が、ある夜、カメラを仕掛けて何が起きているのか隠し撮りを行いました。
するとまるでPixarのアニメ映画のように、一匹のネズミがせっせと机の上を片付けている様子が映っていたのです。
このニュースは”ハウスキーピング(housekeeping)”ならぬ”マウスキーピング(mousekeeping)”の証拠として、現地で大きな話題となっています。
しかしネズミは何のために毎晩お片付けをしていたのでしょうか?
謎の掃除屋の正体は「小さなネズミ」だった
事が起きたのはウェールズ中部の小さな町ビルス・ウェルズ(Builth Wells)にある物置の中です。
この物置を所有するのは、郵便配達員を定年退職したロドニー・ホルブルック(Rodney Holbrook)さん、75歳。
ロドニーさんは老後の楽しみとして、物置の中で鳥を飼っていたり、工具いじりをしていました。
そんな中、ロドニーさんはある奇妙な異変に気づきます。
台座の上に散らかしっぱなしにしていたはずの小道具が、なぜか朝になるとトレイの中にきれいに片付けられていたのです。
しかもそれは一晩の出来事ではなく、来る日も来る日も続きました。
ロドニーさんは「最初は、鳥のために出しておいた食べ物が物置に保管していた古靴の中に入っていることで異変に気づいた」と話します。
不思議に思ったロドニーさんは物置に暗視カメラを設置し、夜になると訪れる謎の掃除屋の正体を突き止めようと考えました。
そして撮影された映像を見てみると、そこには思いもよらぬ”小人”の姿が映されていました。
なんと一匹の小さなネズミが台の上に散らかったドライバーやナット、洗濯バサミ、コルク、ボルトなどをトレイの中にせっせと片付けていたのです。
そのネズミは夜になると決まって現れ、前の晩と同じように台の上をかけ回り、置きっぱなしにされた小道具を片付けていました。
これにはロドニーさんもひどく驚いたようで、「ネズミが片付けをしているのを見たときは信じられませんでした」と話しています。
ネズミのお片付けはその後も2カ月に渡って続けられたそうです。
ロドニーさんはこの愛らしい掃除屋に「ウェルシュ・タイディ・マウス(Welsh Tidy Mouse:ウェールズのきれい好きなネズミ)」というニックネームを付けています。
「今では、わざわざ自分で道具を片付けたりしません。箱から出したままにしておくと、ネズミが翌朝までに元の場所に戻しておいてくれますから」
取材に対し、ロドニーさんはそう話しました。
(ロドニーさんや片付けられた小道具の写真はこちらからご覧いただけます)
しかし、このネズミは一体何のために片付けをしていたのでしょうか?