確かに運の要素は大きい。だが運も試行回数を増やし、適切な知識に加えて適切な判断で成功確率を高めることができる。試行回数は行動力という個人の要素で考えることが可能なため、短期的には運の要素は色濃く反映されるも、より大きな時間軸で考えた場合にはこれも個人の努力の範疇とも言える。件のIT創業者たちも、もしかしたらITの時代に生まれなかったとしても別の分野で今ほどでなかったとしてもある程度の成功を収めた可能性はある。

未来は現状の努力で作られる

これから来る未来がどうなるか?人によっては国家の運営や社会の繁栄と一蓮托生、運命共同体のように考えてしまう人もいるかもしれない。だが、マクロの環境がどうあれ、ミクロの結果は自分自身のこれからの努力で作るものである。「努力できない人もいる。努力も才能の内」という反論もありそうだ。確かにこれ自体は正論でも、それはマクロ経済を専門とする政策の仕事であり、あくまで個人レベルではマクロ環境の影響度を超えるために、ミクロとしての知識スキルを得て強く生き延びる生存戦略を構築するべきだと思うのだ。自分の付加価値を高める努力をするのみである。

これまでの結果は過去の結果である。同時にこれからの未来は現状の努力が作るのだ。

 

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