日本女子代表(なでしこジャパン) 写真:Getty Images

 日本女子代表(なでしこジャパン)は10月26日国立競技場で行われた国際試合試合・韓国戦で4-0と快勝。日韓戦で地力の差を見せつけたものの、女子サッカー人気は依然として回復していない模様。日本サッカー協会(JFA)の宮本恒靖会長は2031年に行われるFIFA女子ワールドカップ(女子W杯)の日本開催に意欲的だが、国内サッカーファンとの間に温度差があるかもしれない。

 日本国内の女子サッカー人気は、なでしこジャパンの2011年W杯優勝により一時上昇も、2021年の東京五輪でベスト8止まりだったこともあり、直近数年間は低迷。2023年の女子W杯でもベスト8という結果に終わったほか、2023/24シーズンのWEリーグ(日本女子プロサッカーリーグ)でも観客数の大幅増加とはならなかった。

 そんななかで行われた日韓戦だが、国立競技場は空席が目立ち、観客数は12420人。ほぼ同時刻に開催されたラグビーのテストマッチ(リポビタンDチャレンジカップ)日本代表対ニュージーランド代表「オールブラックス」は、日本が19-64と大敗も日産スタジアムに60000人以上の観衆が詰めかけた。

 ラグビーとは対照的に、世間からの注目度が低い日本の女子サッカー。宮本会長は2024年8月、国際サッカー協会(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長と会談し、女子W杯の開催地に立候補することを伝えただけに、日韓戦での観客数に危機感を覚えている可能性も考えられる。

 なお日韓戦では、佐々木則夫氏が8年ぶりにチームを指揮。パリ五輪終了後に退任した池田太氏の後任が決まっていないだけに、JFAの今後の対応に注目が集まる。