ソニーネットワークコミュニケーションズ、ソニーセミコンダクタソリューションズ、サングリン太陽園、越浦パイプは10月8日に、スマート農業の推進に向けた実証実験施設「ELTRESアグリテックフィールド」（北海道北広島市）を4社共同でオープンすることを発表した。
データ収集イメージ、『BCN+R』より 引用)
ソニーのIoT通信技術で農作物の各種データを可視化
「ELTRESアグリテックフィールド」は、データやソリューションを用いた次世代の農業を体験できる施設で、さまざまな農作物のデータを取得するセンサーを設置することによって、温湿度、CO2濃度、日射量、土壌水分量といったデータを収集する。
集められたデータは、ソニーの無線通信規格「ELTRES」による通信を通じて、専用アプリケーションにて可視化されるとともに、日常の栽培管理や品種ごとの特徴分析に用いられ、作物の品質向上や収穫量の増大といった地域の気候風土に適した有効な生育環境構築のために活用される。
さらに、最新のスマート農業技術を見て､触れて､試せる場所として、農業関係者やスマート農業を学ぶ学生の見学や体験の申し込みを受け付ける。
同施設におけるスマート農業に関する実証としては、農作物の生育状況をリアルタイムでモニタリングすることで、水分量や肥料の使用量を最適化し、資材の過剰な使用を防いでムダを削減する「水分量や肥料使用量の最適化」、センサーから収集したデータの解析によって、作物の生育状況や気象条件、病害虫の発生リスクなどを予測して適切な対策を講じ、収穫量の安定化と品質向上を目指す「生育環境のリスク予測」、スマートフォンやPCを通じて農地の状況を遠隔で監視しすることによる「農作業の効率化」を推進していく。
（上段左から）ELTRES通信機能付き送信端末、専用アプリケーション、
（下段左から）土壌センサー、日射センサー、温湿度センサー、CO2/温湿度センサー、『BCN+R』より 引用)
同施設には、「ELTRES農業向けモニタリングシステム」として、送信端末・各種センサー・アプリケーションが導入されている。また、同施設のあるTECHNOLOGY FARM西の里は、産業用無人ヘリコプター、散布・空撮用ドローンのテストフライトにも対応する。
なお同施設では、ソニーネットワークコミュニケーションズがIoT通信サービス「ELTRES IoT ネットワークサービス」の提供、ソニーセミコンダクタソリューションズがLPWA通信規格「ELTRES」、および関連ソリューションの技術サポート、サングリン太陽園が同施設の管理、運営、ソリューション販売、視察プログラム運営、越浦パイプが農業用ビニールハウスの設置・提供、ハウス環境における技術サポートを、それぞれ担っている。
提供元・BCN+R
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