後藤啓介 写真:Getty Images

 U19日本代表FW後藤啓介は、ベルギー1部RSCアンデルレヒトのセカンドチーム(RSCAフューチャーズ)でゴールを量産。ジュビロ磐田から期限付き移籍中であるが、完全移籍移行の可能性が報じられる一方、退団のシナリオもあるという。

 プロ1年目から磐田でブレイクした同選手は、2024年1月に買い取りオプション付きの期限付き移籍によりアンデルレヒトへ加入。海外挑戦1年目からRSCAフューチャーズで出場機会を確保すると、今季はここまでベルギー2部リーグ8試合の出場で5ゴール。10月20日のRWDモレンベーク戦ではMF安部柊斗との日本人対決が実現したが、2ゴールを奪うなど勝利の立役者になった。

 そんな後藤の去就を巡っては、ベルギーメディア『Voetbal』は9月末の時点で2024/25シーズン途中で退団する可能性を報道。アンデルレヒトのスカウト担当者が地元紙のインタビューで「実力不足」と批判するなど、厳しい評価を受けていた。

 しかしベルギー紙『HBVL』は10月25日に「アンデルレヒトは磐田から後藤を完全獲得したいと考えている」とリポート。RSCAフューチャーズの指揮官は「彼は非常に学習意欲があり、プレー強度も高い。ハードワークを厭わない現代的なストライカーだ」と日本人ストライカーを称えているという。

 ただ一方で、同紙は「クラブ間交渉が進行中である」と伝えつつも、「アンデルレヒトは買い取りオプション設定額の200万ユーロ(約3億3000万円)全額を支払うつもりはない。これは後藤の個人的な条件にも関係するかもしれない。合意に達しない場合、彼は年明けに日本へ戻る予定だ」と報道。完全移籍交渉破談も想定しているだけに、磐田復帰の可能性は排除できない。

 ロサンゼルス五輪世代屈指のストライカーとして、プロ2年目にして海外で結果を残している後藤。チーム内での評価を上げているとはいえ、同選手の去就はクラブ間交渉の行方に左右されそうだ。