中国代表 写真:Getty Images

 10月24日発表のFIFAランキングで15位に浮上した日本代表相手に、9月開催のFIFAワールドカップ北中米大会アジア最終予選で0-7と敗れた中国代表。11月に森保ジャパンとの再戦を控える中、中国サッカー協会(CFA)はいまだに日本戦の大敗を引きずっているようだ。

 中国メディア『チャイナ・スポーツデイリー』が10月24日に伝えたところによると、CFAは同日に「中国対日本に関する反省会」と題したセミナーを開催。CFAの幹部である張家勝氏は「すべての中国サッカー関係者が、日本戦を教訓とする必要がある」と強調。中国代表の運営・管理における永続的な課題として、CFAの指導部の役割、監督の影響力、中心選手の役割、代表チーム管理部門の機能、部門間の調整と、5つのファクターの強化を挙げたという。

 ただ、現在帰化戦略を推し進めている中国代表の強化にはそれ相応の時間が必要だ。中国メディア『捜狐』で10月20日に掲載されたインタビュー記事によると、同国の年代別代表を指揮する上村健一監督は、中国人の育成年代が抱える問題を指摘。

 日本人選手との比較で「中国の選手は監督の要求を実行するのにかなり熱心」と長所を挙げながらも、「監督は試合前に対戦相手を分析するが、試合状況が分析通りになるとは限らない。なので、ピッチにいる選手が状況に応じてプレーを変える必要がある。状況判断をするのは選手自身だが、そうした自分自身で考える力、主体性が足りない」と持論を展開している。

 W杯最終予選で1勝3敗と、グループ最下位に沈んでいる中国。代表チーム強化に向けて日本戦のさらなる検証はもちろん、育成年代の指導における抜本的な改革も必要だと考えられる。