中上選手は、2012年にMoto2クラスへ初参戦。Hondaが進めてきた、世界で活躍するアジア人ライダーを育成する取り組みの一環として、2014年からは「IDEMITSU Honda Team Asia(イデミツ・ホンダ・チーム・アジア)」より参戦してきました。Moto2クラスでは6年間にわたり戦い、2勝を含む14度の表彰台登壇を果たしました。そして、2018年より最高峰のMotoGPクラスに昇格。MotoGPクラスでは7年間 IDEMITSU Honda LCRより参戦し、2023年のタイGPでは日本人初となるMotoGPクラス参戦100戦目を記録しています。
なおモビリティリゾートもてぎで開催される「2024 FIM MotoGP 世界選手権シリーズ 第16戦 MOTUL Grand Prix of Japan(10月6日決勝)」は、中上選手がMotoGPクラスのフル参戦ライダーとして走る最後の母国GPになります。
IDEMITSU Honda LCR 中上貴晶選手
「この度、2024年シーズンでMotoGPレギュラーライダーとしてのキャリアを終えることを決断いたしました。これまであたたかく応援していただきましたファンの皆様には心から感謝を申し上げます。また長きにわたりサポートくださいました出光興産株式会社様、ならびにHonda様に改めて御礼を申し上げます。2025年からはHRCのマシン開発に携わることとなりました。MotoGPでの7年間の経験を生かして尽力できることは大変やりがいを感じており、とてもうれしく思っております。10月にもてぎで日本GPが開催されます。ここまで大変厳しい状況が続いてはおりますが、日本の皆様の声援をエネルギーに変え少しでも上位でフィニッシュしたいと思います」
株式会社ホンダ・レーシング(HRC)代表取締役社長 渡辺康治
「中上貴晶選手、延べ15年のロードレース世界選手権での戦い、本当にお疲れさまでした。日本人として初めてMotoGPクラスで7シーズン114戦以上出走し、ポールポジションも記録するなど、Hondaとともに活躍してくれたことを誇りに思います。そしてこれからも、HondaのMotoGPマシン開発ライダーとして携わってくれることを、大変心強く思います。HondaおよびHRCにとって今までに経験したことがない厳しいシーズンが続いていますが、この状況を1日でも早く脱するためには一層の開発体制の強化は必須であり、最高峰クラスで戦ってきた中上選手の経験やスキルに期待をしています」