八咫烏といえば、日本神話の中で神武東征の際に高皇産霊神(たかみむすび)が遣わし神武天皇を熊野から大和へ導かせた三本足の烏である。熊野の守護神として信仰されるほか、サッカー日本代表や陸上自衛隊中央情報体のシンボルマークとしても知られる存在であるが、それと同じ名前を冠した秘密結社が存在しているのではないかとも言われている。
秘密結社「八咫烏」は、神道、陰陽道、宮中祭祀を取り仕切っており、古くより日本を裏から支配している組織であると言われている。最上位の大烏と呼ばれる3人、12人の十二烏、以下数十人の総勢100人に満たないメンバーで構成されているという。大烏は通称「三羽烏」「金鵄」(きんし)とも呼ばれている。
また、公務で多忙な天皇に代わって3人1組となって神道儀式を執り行っているとされていることから「裏天皇」などとも呼ばれる。彼らは、造化三神に対応しているとも言われている。
八咫烏の結成については諸説ある。一説では744年、聖武天皇が藤原氏に対抗するため吉備真備に命じて丹波国で結成、その後も八咫烏は受け継がれていったものの、明治以降は急速に影響力を失っていき分散、それでも今なお存在はしており、皇室の祭祀実務の職員や上賀茂神社・下賀茂神社の非公式神職などを担っているとも言われているという。
また別の説によると、八咫烏は古代氏族の一つであった京都の大豪族・賀茂家だったのではないかとも言われている。賀茂家に伝わる「賀茂始祖伝」によると、「賀茂建角身命」(かもたけつのみ)が高皇産霊尊より命じられ、神武天皇のもとへ駆けつけ導き、その行いが称賛されたことで「八咫烏」の称号を授かったのだという。
秦氏とのつながりも深いとされ、共に渡来してきた共通の氏族だったのではないかとも考えられているようだ。そのため、ユダヤの失われた十二支族とも関係しているという噂もあり、八咫烏の秘術にはユダヤの秘術「カッバーラ」を由来とする「迦波羅」(かばら)と呼ばれる秘術があるとも言われている。
八咫烏がどのようにメンバーを起用しているかについては、身内に限定されるなど諸説あるものの詳細は不明なままとなっている。「八咫烏になると戸籍が無くなる」とまで言われることから、古来より神隠し、天狗隠しと呼ばれる現象に、この八咫烏による引き抜きが関わっているのではないかとも噂されている(戸籍が無いのは上位メンバーのみと説明されることもある)。
八咫烏のメンバーと考えられた人物で、最も有名なのが易学者・陽明学者の安岡正篤(やすおかまさひろ)だ。保守派の長老として戦前戦後を通じて活躍し、政財官界に多大な影響を与えた人物だ。彼に対しては、単に八咫烏のメンバーと説明されることもあるが、裏天皇の一人だったのではないかとの説もある。
裏天皇には、ほかにも明治天皇と女官の隠し子とも噂されたという実業家の堀川達吉郎や、堀川達吉郎の地を継ぐ前田家とロスチャイルド家のハーフである前田ゴロウなどの名前もあがっている。このほか、各所にて八咫烏のメンバーあるいは裏天皇の3人として名前があがる人々がいるが、これらは一説に過ぎない。
日本国を裏から支配し天皇をサポートし守護する役割を担っているという八咫烏は、まだまだ謎めいていると言わざるをえない。
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文=黒蠍けいすけ(ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
提供元・TOCANA
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